勉強が得意な高校生は、どんな工夫をしているのでしょうか。進学校に通い、偏差値が80あるという高校生記者のささみさんに、普段行っている「定期テスト対策」を教えてもらいました。
【準備】テストの3週間前からスタート
学校行事などの都合もあり、テストのおよそ3週間前から対策を始めることが多いです。
以前は2週間前だったのですが、睡眠時間を削る生活のストレスに耐えきれなくなり、1週間分のゆとりを設けるようになりました。結果、精神的に余裕を保ったままテストに挑めるようになったと感じています。
【スケジュール】ネット上のスケジュール管理表を活用
まず行うのは、勉強のスケジューリングです。
「やるべきこと」と「いつやるか」を、「Googleスプレッドシート」(インターネット上で無料で使える表計算ソフト)を活用しながら明確化していきます。私のテスト対策の8割を占めていると言っても過言ではないくらい、本当に大切にしている行程です。実際にお見せしながら説明していきます。
スプレッドシートは、スマホでもパソコンでも見られるところが気に入っています。
スプレッドシートで使えるスケジュール管理表「ガントチャート」をアレンジして作った、こちらのテンプレートを使用していきたいと思います。
最初にタイトルを入力します(①)。今回は「二学期 中間テスト」としました。次に、テスト勉強開始日からテスト終了日までの曜日・日付・カウントダウンを入力(②③④)。ここでの「カウントダウン」とは、「テスト◯日前」と「テスト◯日目」の◯に当てはまる数字のことです。数字によって危機感をあおることで、自身のやる気を奮い立たせています。
10月3日に大きな予定があるため、今回は10月4日から勉強を始めることにしました。テストのある教科を書き出したら(⑤)、下準備は完了です。
「世界史」を例に実際のスケジューリングを紹介
いよいよ実際のスケジューリングの行程に移りたいと思います。今回お見せするのは、世界史の勉強のスケジューリングの様子です。
■出題範囲を入力
まずはテストの出題範囲を入力します(⑥)。まだ範囲が発表されていない場合はひとまず出題範囲を予想して記入しておいて、後日正式に範囲が発表された後に修整しています。
■やることを入力
次に、出題範囲を基に「やること」を入力していきます(⑦)。今回は「プリント」の欄に「暗記準備」と「暗記 5周」と入力しました。
■暗記のための準備は大切
暗記準備とは、教科書や資料集を参照しながら、授業で使用したプリントに情報を書き込み、重要語句を暗記ペンで隠していく作業のことです。学習内容の理解を完璧にすることと、「これさえ覚えれば大丈夫」という万能教材を作り上げることが目標です。
どの教科にも多かれ少なかれ暗記事項はあるため、この「暗記準備」の作業は、どの教科でも必ず行っています。
■情報収集はプリントへ
世界史の場合、先生から配られるプリントが最も充実していて、わかりやすいと感じているため、情報集約もプリントに行います。授業中の板書やメモを書き込むのも全てプリントです。教科によっては教科書やノートに情報を集約していくこともあります。
とにかく、最も簡潔かつ範囲を的確に捉えている教材に情報を集約するのです。こうすることで暗記すべき情報を最小限に減らすことができるし、既に完成している教材がベースになっている分、ノートまとめに比べて作業量が圧倒的に少なく済むため、暗記に回すことのできる時間も増えていると感じています。
■やることを細分化、何をやるか明確に
「やること」の洗い出しが終わったら、それらを1時間くらいで終わる「タスク」に細分化していきます(⑧)。そのタスクをこなす日を決め、該当するセルを青く塗り潰したらスケジューリングは完了です!
日曜日は少し多めにタスクを割り振ったり、逆に部活がある日は少なめにしたりして、バランスを調整しています。
このように「やること」と「いつやるか」さえ決めてしまえば、あとはもうそれに従うだけです。終わったタスクのセルを赤く塗りつぶしていく快感はたまりません!
トラブルが起きても後から調整が簡単
テンプレートを書く手間が省けるという利点ももちろんありますが、スプレッドシートを使用している最大の理由は、後から調整が効くからです。
範囲が急に追加されたり、体調不良等で予定していたタスクをこなせなかったりした日があっても、ものの数クリックでスケジュールを再調整できます。気合いを入れてスケジュールを立てたものの、1日の失敗が原因で挫折…なんてことは起こりません。
以上、私の定期テスト対策法でした。少しでも参考になればうれしいです!(高校生記者・ささみ=2年)