SNSなどの誹謗(ひぼう)中傷が問題になっています。芸能人のみならず私たちも被害に遭う可能性があります。SNSは匿名であるため直接言えないようなことも発信できてしまい、人を傷つける道具にもなり得ます。身近な経験から意見を寄せてくれた高校生記者の声を紹介します。
SNSで中傷を受けた経験 一人で抱え込まないで
私は実際にSNSによる中傷を受けたことがあります。
部活の中で意見の食い違いが起き、ある日からTwitter上で誰か分からないようなアカウントが作られ、そこで悪口が書かれていくようになりました。毎日増えていくツイートにとても苦しみ、誰によるツイートなのか分からないので誰にも相談できず、一人で悩みとてもつらい日々でした。
今でも思い出すと苦しい気持ちになります。ですがこの経験から、「このつらい経験を乗り越えた自分はこれから先どんなことがあっても大丈夫だ」という自信にもなりました。
SNSは便利な道具かもしれませんが、人を傷つける道具になるということを、利用する上で絶対に忘れてはいけないと思います。そして、もしそのようなことにあったり、中傷されている人を見かけたりしたら、誰かに相談して一人で抱え込まないでほしいです。そして、それを乗り越えた先には楽しい毎日が待っているはずだという強い気持ちを持ってほしいです。(桜庭ねね=3年)
SNSはハッピーなことを共有する場として使おう
誹謗中傷はいじめと一緒で、言った側は覚えていなくても、言われた側は一生の傷になります。私も昔、同じクラスだった人にLINEで言われたことを今でも覚えています。きっとその人はノリで言ったのだと思うけど、私はすごく傷つきました。
SNSは顔が見えないから簡単に発言できてしまいます。しかもその言葉もニュアンスがうまく伝わらなかったり、感情に任せて発信してしまったりするのでこういうことが起こってしまうのだと思います。
だから私は「え?それは違うでしょ?」と芸能人に対して思ったときは、親に話したり友達に話したりして発散して、SNSで発言はしないようにしています。みんながハッピーなことを共有する場としてSNSを有意義に使えるようになれたらいいなと思います。(ニア=1年)
立派な名誉毀損 SNSの機能を見直す必要がある
私は小・中学生のとき、面と向かって言葉の暴力を受けたことがあります。私の外見について言う人が多かったですが、私には相談できる親がいました。頼る手段がありました。誰に言われたのかもわかります。
でもSNSは匿名なことが多いです。受けた人の心の傷は癒やされません。直接手を下さなくても人を簡単に死なせてしまうのです。
誹謗中傷は立派な名誉毀損だと思います。SNSの誹謗中傷コメントが表示されないように制限するなど、今一度機能を見直す必要があると思いました。(ちーちゃん=3年)