大好きな漫画を高校生記者のりんごさんに紹介してもらいました。

ハンサムな彼女 吉住渉著(集英社文庫、640円=価格は1巻、税抜)

30年近く前に連載されていた漫画なので、もしかすると、私たちのお母さん世代のほうが詳しいかもしれません。私の母がこの作品の大ファンで、母から漫画を借りたのがきっかけで読み始めました。

吉住渉著(集英社文庫、640円=価格は1巻、税抜)

芯の強いキャラクターたちに感情移入

主人公の萩原未央は、物語当初、中学3年生ながら売れっ子女優でもあり、華々しい芸能界で活躍しています。同級生で天才映画監督と呼ばれる熊谷一哉と、最初は気が合わないのですが、徐々に未央は一哉に惹かれていくというラブストーリーです。

普通のラブストーリーと違うのは、キャラクターひとりひとりの芯の強さにあります。厳しい芸能界で生きながらも、強くけなげに努力する主人公の未央。プレッシャーを抱えながら結果を出してまわりを圧倒させる一哉。サブキャラクターもみんな愛くるしくて、きっと全ての登場人物に感情移入してしまうはずです!

私のおすすめのシーンは、一哉が未央への恋心に気づく場面です。映画に一生懸命な一哉は、恋愛には鈍いのですが、未央の素直なアプローチにだんだんと心を開いていきます。また、女性を「ハンサム」と褒める、そのかっこよさにも心がときめきます。

自分も頑張ろうと思える

色あせない魅力的なキャラクターと、ドラマチックな話の展開が何年たっても愛される理由の一つだと思います。作者は2018年に実写映画化された「ママレード・ボーイ」の原作者でもある吉住渉先生です。

普段と一味違う恋愛漫画が読んでみたい人、特にかっこいい女の子が主人公の漫画を読みたい人におすすめです。私はやる気を出したいときにいつも読んでいます。仕事に恋愛に勉強に一生懸命な未央を見ていると、自分も頑張ろうと後押しされるのです。

文庫版で全5巻なので、一日あれば読破できます。この休校中にぜひ読んでみませんか?(りんご=3年)