模擬国連って何?

みなさんは模擬国連という言葉を聞いたことがありますか? 「実際何をやってるの?」「英語力がなくても大丈夫?」これらが私がよく受ける質問トップ2です。模擬国連とはその名の通り、国連を模倣する活動です。2人1組で一国の大使になって一つの議題に対してよくリサーチした上で他国の大使と議論を重ねます。

議題に対しての姿勢や国益は多かれ少なかれ国ごとに異なるので(核開発や宇宙開発などが分かりやすいです)活発に交渉が行われます。自国の国益を最大限にしたうえで国際益を考慮して行動する。それがざっくりとした模擬国連の内容です。

人間性露わにぶつかり合う貴重な経験

こう言われると、小難しいと思うかもしれません。確かに準備は結構大変だし、私自身大使として成功した経験がありません。むしろ後悔ばっかりです。

でも、そんな事も宝物だと思えるくらい貴重な経験が自信に繋がります。模擬国連は、人と人との魂のぶつかり合いです。同じ国を担当しても大使によってその国の行動や印象は全然変わってきます。強引な大使もいれば周りに気を配りながら会議を率いていく大使もいます。それぞれの人間性が顕著に出てくるのです。そこが模擬国連の愛おしく、おもしろい所です。

3月の模擬国連大会で

模擬国連の普及を願う

今夏、全国から600人以上が一堂に会した全国教育模擬国連大会(AJEMUN)が開催されました。議題は「国際移住と開発」です。

AJEMUNは運営も全て高校生によって行われています。

「高校生の、高校生による、高校生のための模擬国連大会」。まさにこの言葉を体現した大会でした。

年々参加人数が増えていくことに活動の広がりを感じ、とても嬉しいです。模擬国連はあくまで模擬で会議でいくら議論を重ねたって、決議案を出したって実際の世界は動きません。ですがこうした活動が私達高校生の意識を変えていくのは確かです。私達の意識次第で世界は動かせるのではないかとも感じています。これからも模擬国連がどんどん普及していって全国に、はたまた全世界に「モギコッカー」が増えていくことを切に願っています!(松本千広・2年)