2021年のノーベル賞の受賞者発表が始まる。今年の発表日程や歴代日本人受賞者などの基礎知識をまとめた。

Q ノーベル賞はいつ発表されるの?

A 2021年は、10月4日から11日にかけて6つの賞ごとに発表される。医学生理学賞が4日、物理学賞が5日、化学賞が6日、文学賞が7日、平和賞が8日、経済学賞が11日の予定だ。

Q これまで日本人は誰が受賞してきたの?

A 日本出身の受賞者は、受賞時に米国籍だった南部陽一郎氏(故人)と中村修二氏、長崎出身の英国人作家カズオ・イシグロ氏を含めて27人になる。故人も含めて次の通りだ(敬称略)。

医学生理学賞:利根川進(1987年)、山中伸弥(2012年)、大村智(2015年)、大隅良典(2016年)、本庶佑(2018年)

物理学賞:湯川秀樹(1949年)、朝永振一郎(1965年)、江崎玲於奈(1973年)、小柴昌俊(2002年)、南部陽一郎・小林誠・益川敏英(2008年)、赤崎勇・天野浩・中村修二(2014年)、梶田隆章(2015年)

化学賞:福井謙一(1981年)、白川秀樹(2000年)、野依良治(2001年)、田中耕一(2002年)、下村脩(2008年)、鈴木章・根岸英一(2010年)、吉野彰(2019年)

文学賞:川端康成(1968年)、大江健三郎(1994年)、カズオ・イシグロ(2017年)

平和賞:佐藤栄作(1974年)

Q 今年の授賞式はいつあるの?

A 例年、この賞の創設を遺言したアルフレッド・ノーベルの命日にあたる12月10日に、平和賞はノルウェーのオスロで、ほかの賞はスウェーデンのストックホルムで行われるが、昨年は新型コロナウイルス感染症の影響でメダルなどの授与は受賞者の住む国で行われた。今年も同様となる見通しだ。

Q 賞金は?

A 各賞の受賞者には賞金1000万スウェーデンクローナ(約1億2000円)が贈られる。賞金はノーベル財団の資産運用状況に左右される。リーマンショックによって2012年に1000万クローナから800万クローナに引き下げられたが、17年に900万クローナに、20年に今の金額に引き上げられた。共同受賞の場合は、受賞者で賞金を分ける。