受験の天王山とも言われる夏休みは、受験生にとって貴重な時間だ。そこで、現役で大学合格をした大学1年生の先輩に受験生の頃の夏休みを振り返ってもらい、受験生に向けてアドバイスをしてもらった。
――高校3年生の夏休みは、受験に向けてどのような準備をしましたか?
ルーティーンを作ってリズムを崩さないようにしよう
高3の夏休み、基本的に予備校の開校8時半から閉校21時までこもって勉強していました。また、予備校の方針で、家を出る前や休憩時間、眠くなってしまった時などは音読をしていました。この「音読」は英語に限らず、古文や漢文、日本史までも使うことが出来ました。声に出すことで、テンポよく学習ができ、より理解が深まる気がします。
失敗点としては、開校から閉校時間まで予備校でやりきったという達成感と疲労から、帰宅してからの勉強時間を思うように確保できなかったことです。最後に、夏休みの受験勉強の1番のポイントとしては、長期期間なので、ルーティーンを作り、そのリズムを崩さないことだと思います。(なつみ・大学1年・一般入試)
とにかく勉強する習慣をつけた
塾の夏期講習を利用して、その授業の予習や復習などで、とにかく勉強する習慣をつけていました。英語が苦手だったので、英語を中心に勉強していました。自分は、システム英単語という単語帳を使っていましたが、この時期に3分の2以上覚えることが出来なかったのが失敗点です。主に、地元の図書館で勉強していました。(ゆー・大学1年・一般入試)
AOと一般入試に向けた準備を同時に進めた
私はAO受験もしたため、7月末までは提出する資料作成を行っていました。パソコンで自分をアピールするプリントを何枚も作りながら、志望理由書の内容をより深いものにするために 新書などを読み、知識を付けていました。それ以降は受講していたビデオ授業を受けセンター試験、一般入試に向けた勉強を行っていました。(R.K・大学1年・指定校推薦入試)
受験生である以前に家族の一員
夏は日が昇るのが早い上に早朝は静かなので、早寝早起きを意識して生活していました。私の場合は朝早く起きて少し勉強して、9時に自習室が開くのと同時に塾に行きます。お昼は30分ほど休憩をとり、20時ぐらいまで勉強して家に帰って家族みんなでご飯を食べていました。
意識したことは、受験生である以前に家族の一員であるということです。一人で勉強ばかりしているとストレスが溜まってしまうので、ご飯を食べているときに家族と話すことで解消していました。(M.M・大学1年・一般入試)
――受験生向けに、夏休みに受験対策や受験勉強するうえでのアドバイスをください。
メリハリをつけて意識をもって学習しよう
夏休みは長期間なので、集中する時と休憩する時をしっかりメリハリつけるのがポイントだと思います。また、ルーティーンを崩さないことも鍵だと思います。息抜きなしに勉強を継続することは難しいと思います。私自身、友人とご飯を一緒に食べるなど適度に人と話して休憩することをしていました。人によって息抜きの仕方は様々ですが、友人と話して、勉強の進度や苦手分野の克服の仕方を学ぶことは多かったです。
失敗点としては、夏休みの勉強の波が後期に上手く繋げられず、ペースダウンしてしまったということです。ただ勉強をするのではなく、「この勉強は〇〇に繋がる」という意識をもって学習することが大事なのだと学びました。(なつみ・大学1年・一般入試)
自己管理を怠らないことが大切
夏休みになると学校がなくなり、拘束されるものが少なくなるのは自由が増える反面、生活習慣が乱れてしまう危険があります。自分の中でルールを作り、自己管理を怠らないことが大切だと思います。
私の場合、前日の夜に計画を立てて朝からひたすらそれをこなし、終わったら好きなことをしてもよいという風に考えていました。学校がある時の生活習慣は守った方がいいと思います。特に寝る時間と起きる時間はずれてしまうと新学期に苦しむことになるのでぜひ守ってください! (M.M・大学1年・一般入試)
自分にご褒美をあげてモチベーションアップ
部活をやっていた、またはやっている人は、とにかく勉強する習慣をつけることが大事だと思います。特に、国語や英語長文は、定期的に問題を解かないと、感覚がなまってしまうので、問題を解くことが大事です。また、自分にご褒美をあげることも大事です。自分のように、ライブに行くから、ライブまでしっかり勉強しようなどすれば、モチベーションアップに繋がると思います。受験勉強頑張ってください!!(ゆー・大学1年・一般入試)
受験は感謝を結果として表す機会
勉強は手をつけるまでが大変ですが、深めれば深めるほど楽しくなるものです。とりあえず塾に行く。この行動を起こすと塾の先生方や意識の高い仲間を見て頑張ろうと思う事が出来ます。受験は自分を支えてくれている両親、担任の先生、塾の先生、全ての方への感謝を結果として表す機会です。辛くなったらお世話になっている方の顔を思い浮かべてもうひと踏ん張りしてみてくださいね。(R.K・大学1年・指定校推薦入試)