優勝した戸山高校のメンバー(日本棋院・幽玄の間)

囲碁の高校日本一を決める第40回全国高校囲碁選手権大会(日本棋院、全国高校囲碁連盟など主催)の女子団体戦決勝が7月26日、日本棋院(東京)で行われ、戸山高校(東京)が栃木女子(栃木)を破り、2年連続2度目の優勝を果たした。(文・写真 野村麻里子)

団体戦は3人でチームを編成し(補欠としてもう一人エントリー可能)、1対1で対戦。勝者の人数で勝敗が決まる。都道府県予選には92校が参加し、勝ち抜いた46校が全国大会に進んだ。

高校から始めた部員が成長「負けてもめげなかった」

戸山高校の大会出場は、副将の高久智妃さん(3年)が1年生の時に主将の辻萌夏さん(3年)に声を掛けたのがきっかけだ。

「高校に入学し、元院生(日本棋院に所属するプロ候補生)で囲碁が強い辻さんが同級生だと知った。一緒に囲碁をしようと声を掛けた」という。だが、団体戦に出るには3人メンバーが必要。部員を募り、入部したのが阿部祥子さん(3年)だ。

それまで囲碁をしたことがない阿部さんを、辻さんと高久さんが教えた。高久さんは「1年生の時の東京都大会で負けてもめげていなかった。大会を経験するごとに成長している」と笑顔で話した。3人は1年生の時から3年連続で全国大会に進んだ。

強力なルーキーも活躍「チーム一丸となれた」

今年は、1年間院生として学んだ経験を持つ張佳晏さん(1年)が加わり力を発揮。全国大会では阿部さんに代わり三将を務めた。

辻さんは「優勝しか見えていなかった。三将の張さんが級位者で、一番プレッシャーがかかりやすい副将がのびのびと打てた。チーム一丸となれたのが勝因」と話した。

戸山高校(左列)と栃木女子高校との決勝戦(日本棋院)

【全国高校囲碁選手権女子団体結果】
優勝 戸山(東京)
準優勝 栃木女子(栃木)
3位 豊島岡女子学園(東京)
4位 県立西宮(兵庫)
5位 彦根東(滋賀)
6位 磐田南(静岡)
7位 筑波大学附属(東京)
8位 仙台第二(宮城)
男子団体戦の結果はこちらから。