7年ぶり表彰台
4月に行われた競泳の日本選手権で、吉田啓祐(東京・日大豊山3年)が長い手足と高い柔軟性を生かした大きな泳ぎを武器に、400メートル自由形で3分48秒69をマークし3位に入った。同種目で高校生が表彰台に上がるのは7年ぶり。
300メートル通過時点では五輪金メダリストの萩野公介(ブリヂストン)と1秒60離されていたが、最後は0秒22差まで追い上げたレース展開に、会場から大きな歓声が上がった。
今大会、男子高校生選手で表彰台に上がることができたのは吉田だけだった。「まだ信じられないです。本当にビックリしすぎて、やばいです」
五輪選手の泳ぎ研究
はにかんだ笑顔を浮かべながら話す姿が、初々しい。「きつい練習でも、みんなとはしゃぎながらだと頑張れる」と言うが、「五輪選手の泳ぎを映像で見て勉強する」という研究熱心な一面も持ち合わせる。
その後の200メートル自由形でも、予選、準決勝、決勝と連続で自己ベストを出して5位入賞を果たす。
「泳ぐたびに自己ベストが出て、それが止まらないんです」
その伸びしろは、計り知れない。(文・田坂友暁、写真・中村博之)
- 【よしだ・けいすけ】
- 2000年4月17日生まれ、佐賀県出身。唐津・第五中卒。4歳で水泳を始める。2017年のインターハイ400メートル自由形優勝。182センチ、71キロ。