4月に発行した新聞と、部が作った新入生向けガイドブックを手にした2年生の部員(写真提供・東葛飾高校)

一昨年、部員が1人となり廃部の危機にあった東葛飾高校新聞部。昨年4月に現2年生12人が入部してから立て直しがスタート。本格的な新聞発行を再開した。(青木美帆)

学校の「今」を伝えたい

全員が新聞編集未経験の上、前年度の発行実績がない。「部のシステムや記事・レイアウトなど、まだまだ手探り状態です」と部長の戸辺七海さん(2年)。しかし「自分の足で書く」をモットーに、校内外を飛び回っている。

3月には部内で「活版」と呼ばれる、印刷会社で刷る本格的な新聞を2年ぶりに発行した。委員会活動をテーマとした全校アンケートを目玉企画に、11月から準備を進めたタブロイド判の全4面。「完成した時の脱力感は忘れられない」と佐々木恭平君(2年)は振り返る。

同校は現在、変革期を迎えている。今年度から医歯薬コースが誕生し、2016年度には併設中学校も開校。戸辺さんは「生徒に、自分の学校で何が起こっているのを知り、考えてもらうきっかけになりたい」と話す。

部員には、後輩に自分たちの轍を踏ませまいという思いもある。「活版」で編集長を務めた佐藤萌加さん(2年)は、「何も知らない状態からの活動が大変だったので、後輩をしっかり育てて、知識や経験を次世代につなげていきたい」と話した。

「活版」の制作中。印刷会社でレイアウト作業を行う (写真提供・東葛飾高校)