顧問の藤平敏先生は前身の茂原工業高校に赴任した1979年にさっそく射撃部を創設。84年には藤平先生自身が国体で優勝している。「9 3 年に設備が整った射撃場が作られてから、力のある選手が次々と育ってくれるようになりました」と藤平先生は言う。
2005年に茂原工業高校と茂原農業高校が統合して茂原樟陽高校となる。最近の主な成績は05年に国体優勝、10年には国体準優勝・全国高校選手権団体優勝、そして11年は国体優勝と輝かしい結果を残している。
その中で青山敬志君(電子機械科3年)が11年度全日本ライフル射撃クラブ対抗選抜大会で個人優勝して注目されている。青山君が出場したのは10㍍S60Mという種目。10㍍はエアライフル競技の射撃距離、SはStanding(立射)の頭文字なので「エアライフル男子立射60発競技」という意味だ。この競技で594点をマーク。これは一般を含めた年度最高得点であり、12年度ジュニア強化選手に選ばれた。青山君はこの競技で16年のリオデジャネイロオリンピックを目指す。
「青山君は射撃部の部長としてリーダーシップを発揮して、部員たちをぐいぐい引っ張ってくれています。とても研究熱心で、指導書で調べ、指導者から聴いたことをノートにまとめています。学業成績も優秀です。電子機械科の工場で、銃のパーツなどを自分に合うように切ったり削ったりすることが上手にできるので、繊細な射撃競技には有利です」と藤田先生の期待は大きい。