シンガー・ソングライターの米津玄師さんは、ドラマや映画、アニメなど数多くのタイアップ曲も手掛け、高校生世代からも人気を集めています。米津さん好きの高校生記者に、おすすめ曲を聞きました。
奥深い言葉選びの歌詞が魅力
米津玄師さんは、「ハチ」としてボカロPで活躍したのち、「米津玄師」の名前で活動をはじめました。高校生からは「言葉選びが巧み」(怜生=3年)、「耳に響く低音がとっても心地いい」(しのど=2年)などと声が上がり、奥深く世界観の広がる楽曲が支持されている様子がうかがえます。
つらく悲しい時に支えてくれる
Lemon
全体的に低めの音調の曲なので、リラックスしたい時におすすめ。歌詞は大切な人との別れなど、つらい時や悲しい時にそっと支えてくれます。私はサビとラスサビの間の落ち着いたメロディーが好きで、その中の「とても忘れられない」という曲の部分の力強さに心を揺さぶられます。(さつき=2年)
稲妻のようなトランペットが◎
感電
イントロで稲妻のようにしびれるトランペットがかっこよくて、走りだしたくなる大好きな曲です。ドラマ「MIU404」の主題歌でもあり、曲を聴いていると劇中のシーンが次々によみがえってきます。歌詞とドラマの人物や内容と照らし合わせてみると、ワクワクします。(むにゅ=3年)
「別れ」を恐れる切なさ描く
アイネクライネ
今大切な人がいて幸せな主人公が、別れを恐れている気持ちを描いた曲です。私は「今痛いくらい幸せな思い出がいつか来るお別れを育てて歩く」という歌詞に、切ない思いを感じます。小学校の時、同じ塾に通っていた友達と別々の中学に通うとなり、楽しい思い出も離れた時に思い出した経験と重なりました。(タコライス=1年)
つらくてもいつか報われる
さよーならまたいつか!
「人が宣う地獄の先にこそ私は春を見る」という歌詞が好き。「つらいことが続いたとしても、いつかは報われるよ」と解釈でき、励まされます。米津さんには珍しい高音で歌われる曲なので、カラオケでも歌いやすいです。(みことら=1年)
力強く壮大なサウンド
馬と鹿
逆境の中でもがきながらも、前へ進んでいく人の姿を描いた曲です。静かで美しい旋律と、力強く壮大なサウンドが混ざり合った曲調が、聴く人の心を奮い立たせます。サビの盛り上がりと叫ぶような歌声が特に気に入っています。米津さんならではの独特な世界観が表現されたMVも必見です。(はも=2年)
はかなくほろ苦い一曲
Pale Blue
男女の恋を描いた、はかない印象の曲です。歌詞は切なくてもメロディーは至極明るく、より切なさを増幅させます。個人的には「あなたが見据えた未来にわたしもいたい」という歌詞が、曲調と相まって切実な気持ちに聴こえるところがほろ苦くて最高です! 青い空を眺めて風に吹かれながら聴くと、曲の雰囲気にどっぷり浸れます。(しのど=2年)
前向きな歌詞が励みに
LOSER
サビの「もう一回もう一回行こうぜ僕らの声」など前向きになれる歌詞があり、学校の帰りに聴くと「明日も頑張ろう」と思えます。私は30秒ほどの長いイントロで始まり、サビで一気に明るくなる点が気に入っていて、「踊る阿呆に」からがらりと曲調が変わるのも魅力的です。(烏丸ひとり=2年)
勝負事の前に聴きたい
KICK BACK
テンポが速く、激しい曲調が特徴。気分を上げたい時、勝負事の前などに聴くとテンションが上がります。曲調に合わせてあえて粗い声の出し方をしており、新たな一面を見られるところも魅力の1つ。序盤からハイペースで勢いがあるなかで、サビの直前に少しテンポが遅くなる部分からサビに入っていく緩急が一番好きです。(マロン=2年)
自然と体が揺れる
パンダヒーロー
さまざまな音が重ねられて、にぎやかながらも軽快なリズムに、ユニークな歌詞がマッチした楽しい曲です。厚みがあるバンドサウンドと、思わず口ずさみたくなるようなキャッチーな歌詞が好き。イントロのドラムのリズムを聴くと、自然と身体を揺らしてしまいます。(むく=3年)
大切な人への思いを星空に例え
orion
TVアニメ「3月のライオン」のタイアップ曲です。初めて聴いた時、胸がギュッとつかまれてどうしようもないはかなさを感じたのを覚えています。大切な人への気持ちや共に過ごした時間を星空に例えたところがとっても魅力的な曲です。(ホームズ=2年)
静かだけど力強い
M八七
映画「シン・ウルトラマン」の主題歌。たまたま耳にして、私の中の今までの米津玄師さんのイメージを覆すような楽曲で、とても驚きました。静かで落ち着いていて、でも力強い。勉強に疲れてしまった時に聴くと「また頑張ろう」という気持ちにしてくれます。(怜生=3年)
韻の踏み方が気持ちいい
POP SONG
米津さんの歌の中でもとびぬけてはっちゃけてる楽曲です。韻の踏みがとても気持ちよかったり、同じ言葉でも意味が違ったり、ふざけたような歌詞なのも魅力。難易度が高く、米津さんのすごさを感じます。お気に入りの部分はサビの「くだらねぇ」です。(もふもふん=2年)
歌いたくなる明るい曲
メランコリーキッチン
軽快なリズムで、歌いたくなるような明るい曲です。明るいメロディーに合わせて深みのある歌詞で登場人物の2人や世界が広がっていきます。料理の名前やキッチンの様子が歌詞に登場。私が特にすごいと思う歌詞は「部屋に残してった甘いチェリーボンボン」です。ただ「おいしい」だけではなく、2人の間のどこか難しい雰囲気が伝わってきます。(ぼたん=1年)
つらい別れに寄り添ってくれる
vivi
「僕」と「ビビ」の別れを歌ったものです。歌詞全体から、別れたくはないけど別れなければいけない、という「僕」の悲しい心情が伝わってきます。生きていく上では、誰かと望まぬ別れをしなければならない時があります。そんな時、優しく包み込んでくれる気がします。(しのど=2年)
「明日も頑張りたい」と思える
砂の惑星
「なにか音楽が聴きたいなぁ」と思った時は迷わずこの曲を選んでいます。別れを想起させる歌詞が多くありますが、「新しい舞台でも頑張れよ!」と言われているような感覚がして、明日も頑張りたいと思えるようになります。(藤咲花佳=3年)
疲れた時に前向きになれる
ゴーゴー幽霊船
ギターバッキングが特徴的な米津さんの初期作です。ボカロP時代の面影が残る曲調で、私は勉強で疲れた時などに聴くと前向きな気分になります。米津さんらしい豊富で特徴的な語彙を用いた歌詞も気に入っています。MVのイラストも米津さんが描いていて、世界観に引き込まれるのも魅力です。(烏丸ひとり=2年)
繰り返し聴きたくなる
地球儀
ピアノを基調としたシンプルな音で、米津さんの声が際立っています。繰り返し聴きたくさせる余韻、味わい深さが特徴です。少し疲れた日の夜に聴くと、静かに心に染み渡っていき、肩の力が抜けつつも前向きな気持ちになれました。感情を爆発させるのではなく、静かに語りかけるような落ち着いたリズム、神秘的な雰囲気が気に入っています。(マロン=2年)