スリーピースバンド「back number」は、恋愛ソングから応援ソングまで、多くの曲で高校生の心をつかんでいます。高校生記者に、おすすめの曲と魅力を聞きました。

飾り気ない歌詞が高校生の心に刺さる

スリーピースバンドのback numberは、映画やドラマ主題歌、CMソングなど、多くのヒット曲を生み出してきました。「過度な飾り気はないのに、歌詞が心にすっと入ってくる」(しまりす・2年)、「優しい歌声と演奏力の高さが好き」(ユキコ・2年)と、高校生からも多くの人気を集めています。

【1】恋が始まる高揚感

高嶺の花子さん

早めのテンポに落ち着いた雰囲気の曲です。爽やかさが感じられるため、朝の通学時に聞いています。最初の落ち着いたイントロからテンポが上がっていくところで、恋が始まる高揚感が感じられ気に入っています。「偶然と夏の魔法とやらの力で僕のものになるわけないか」という歌詞は、僕のものになってほしい気持ちとそうならない現実が、曲調の上下や間によって表現されており魅力的です。(からめる・3年)

【2】相手を思う気持ちにキュン

花束

会話のようなリアルな歌詞に、自分の恋愛と重ねて聴く方もいるのではないでしょうか。不器用な彼が、思いを伝える難しさを感じると共に、不器用ながらもまっすぐ相手を思っている気持ちが込められています。歌詞の最後に、好きな気持ちがストレートに表現されているので聴いていてキュンとしました。「花束」という曲名も歌詞とマッチしているなと思い、言葉にできない気持ちを物に込めて送るような場面を想像しました。(なっぴー・1年)

【3】何回聞いても泣ける失恋ソング

ハッピーエンド

失恋ソングで、何回聞いても泣けます。「この曲を聴いている他の人たちも同じような経験があったのかな」と思うと、気持ちが楽になります。

「ハッピーエンド」なのに、バッドエンドなのは、ハッピーなエンドではなく、「ハッピーがエンド」という解釈が好きです。離れたくない気持ちを引き剥がしながら、現実を受け入れていくのが自分の気持ちと重なります。(もちまる・1年)

【4】かなわぬ恋が切ない

クリスマスソング

back number の大ヒット作の一つです。石原さとみさん主演ドラマ「5→9~私に恋したお坊さん~」の主題歌で、好きな人への思いに気づくのに、かなわない恋だと知っているという切なさを感じる曲です。クリスマスの季節に浮かれそうになる自分と、ふかんしているもう一人の自分がいるという、二つの異なった視点から歌詞がドラマととてもマッチしています。(なっぴー・1年)

【5】夢に向かって頑張ろうと思える

幕が上がる

「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッション」の主題歌で、人の成長や決意を表現しています。TOKYO MERシリーズが大好きで、映画を見た後に主題歌を改めて聴くと、ストーリーにマッチしていて映画の感動を思い出します。前向きな気持ちにしてくれるような歌詞で、自分も夢に向かってつらくても諦めずに頑張ろうと思わせてくれました。(マカロン・2年)

【6】切なく優しい歌詞が良い

ブルーアンバー

静かに始まり、少しずつ感情が高まっていって、冬の夜や雨の情景が浮かびます。塾帰りの夜にこの曲を聴いたとき、静かなメロディーが心に染みて、少し寂しいけど、爽やかな気持ちになりました。切ないのに優しい歌詞がお気に入りのポイントです。(マカロン・2年)

【7】コロナ禍の学生へのメッセージソング

水平線

コロナ禍に生きる学生に向けて作られた楽曲ですが、コロナの流行が過ぎ去ってもなお、支持を得続けているback numberの代表曲の一つです。風景を表す歌詞が多く、実際にその様子が目に浮かびます。自分と重なる描写が多いのが特徴で、何度聞いても飽きないのが最大の魅力です。(雫・2年)

【8】恋する気持ちに共感できる

ヒロイン

主人公が好きな人への一途な気持ちを胸に成長していく様子が描かれます。恋愛ソングですが、心が温まるので私はうまくいかない時によく聴いています。「自分の気持ちを伝えたいけれど、好きな人の目に自分がどう映っているかが怖い」という気持ちを歌っています。どんな映画を見てもヒロインを好きな人に重ねてしまうなど、恋をしている時に共感できるところがたくさんあります。(タコライス・1年)

【9】等身大の歌詞が心に響く

黄色

MVではかなわない恋をしている女性の心情が描かれて、相手の幸せを願うために自分の気持ちを飲み込むような歌詞が続きます。しかし、曲の最後に隠しきれなかった本音が書かれているのが等身大で、心に響きました。自分の性別について模索していた中学生時代にたくさん聴いた曲です。YouTubeのコメント欄には似たような境遇の方が多くコメントしていて、救われました。(しまりす・2年)

【10】生々しい描写がリアル

幸せ

主人公はひそかに友人に恋心を抱いているが、その友人には恋人ができたという状況の曲です。相手の幸せを願う純粋さを感じられますが、「せめて今日のために切った髪に気付いて似合ってるよって言ってほしかった」という生々しい描写が、リアルで気に入っています。私の気持ちを代弁してくれた曲で、この曲があったからこそ、恋を終息に向かわせられたと思います。(しまりす・2年)

【11】気分が上がるアップテンポな曲

大不正解

映画「銀魂 2 掟は破るためにこそある」の主題歌で、レンタルショップでDVDを借りた時に初めて聞きました。アップテンポな曲なので気分が上がって、もう少し頑張ってみようと言う気持ちにさせてくれます。銀魂の主人公が言っていそう、思っていそうなことが曲の最初から最後まで歌詞に組み込まれていて、映画と一緒に聴くのがおすすめです。(ホームズ・2年)

【12】リアルな描写がお気に入り

世田谷ラブストーリー

どこまでもリアル。いつ聴いても「僕」と「君」が世田谷のどこかにいるのだと思えます。気に入っているのは「月の明かりに照らされた 黒い髪 横顔 唇を思い出して胸が苦しくなるよ」という歌詞。直前までは「僕」の赤裸々な思いや、かっこ悪い自分への反省が描かれていますが、「君」を思う時は描写がすごくきれいになるところが最高です。(けいりー・2年)

【13】デート帰りに聞きたくなる

怪盗

軽やかでありながら、感動的な曲調が魅力です。彼氏とのデート帰りに聞いて、楽しい余韻に浸り恋愛的な熱さを感じています。盛り上がりつつもロマンチックな曲調がお気に入りです。特に、サビの部分は疾走感があり、怪盗が好きな人の心を奪っていく鮮やかさを感じられます。一方、歌詞は恋心と相手を思う気持ちが表現されており、駆け落ちしていくような懐かしさが感じられます。恋の鮮やかさと人情味が魅力的です。(からめる・3年)

【14】ロマンチックな歌詞が刺さる

オールドファッション

「本当に好きな人に向けたラブレターを、このメロディーと一緒に歌っているだろう」と思いながら聴いています。私は春や秋の季節の変わり目によく聴きます。一番好きな歌詞は「僕に足りないものを全部君が持ち合わせていたんだ」です。「運命の赤い糸で結ばれた人に出会えた」という意味が込められていると思い、とてもロマンチックな歌詞で、心に刺さりました。(えむちり・3年)

【15】新しい一歩を応援してくれる

新しい恋人達に

ドラマ「海のはじまり」の主題歌でした。この曲を聴くとドラマを思い出します。少し切ないような、でも新しい一歩を応援してもらえているような温かい気持ちになります。静かで切ない音色のイントロや、自分の人生を精いっぱい生きていこうと思えるような歌詞も好きです。(ユキコ・2年)