東京大学は2024年3月10日、一般選抜の合格者を発表した。9432人が志願し、2993人が合格した。合格者のうち女子は19.4%で、過去最高だった昨年より低下した。現役生比率は73.3%で、4年連続70%を超えた。合格発表は今年もインターネットのみで実施し、来年以降に学内掲示を再開する予定はないという。(記事末尾に科類ごとの合格者最高点・最低点・平均点一覧を掲載)

現役合格者、今年も7割超える

東大は文科・理科それぞれ3つの科類ごとに募集した。2月25・26日に筆記試験(440点満点)を行い、理科三類は27日に面接試験も行った。大学入学共通テストの成績を110点満点に換算し、550点満点で合否を決めた。

合格者のうち、今春高校などを卒業する現役生は73.3%と昨年(73.4%)からほぼ横ばい。20年は現役比率が67.2%だったが、21年以降は4年連続で70%を超えた。昨年高校などを卒業した合格者は23.5%、一昨年以前に卒業した合格者は3.2%だった。科類ごとでは、医学部医学科などに進む理科三類の現役生比率が84.7%と最も高く、理科二類が62.4%と最も低かった。理科三類の現役比率は、20年は69.1%だったが、21年以降は4年連続で80%を上回っている。

合格者の出身高校の所在地は、東京が34.1%、東京以外の関東が24.9%。いずれも昨年をやや上回った。

東大の一般選抜の結果について発表する大学幹部

科類別の合格最低点は?

問題は、文科、理科それぞれで共通。科類ごとに採点基準が異なる可能性があり、単純比較はできないが、合格者最低点は、文科一類が約331.0点、文科二類が約332.2点、文科三類が約331.1点、理科一類が約326.2点、理科二類が約314.1点、理科三類が約380.5点だった。

女子比率はやや低下し19.4%「推移見守る」

東大は、藤井輝夫総長のもと「ダイバーシティ&インクルージョン宣言」を掲げて学生の多様性を重視しており、特に女子学生の増加を目指している。今年の一般選抜は、志願者のうち22.2%が女子で、昨年(22.5%)からほぼ横ばいだったが、合格者に占める女子の比率は昨年(21.8%)より低下し、19.4%だった。入試担当の藤垣裕子理事は、過去5年、女子比率が増減を繰り返していることに触れ、「推移を見守るとともに、様々な取り組みによって、ジェンダーバランスがとれた多様性のあるキャンパスを目指したい」と話した。

科類ごとの女子比率には大きく差があり、文科一類が28.4%、文科二類が17.7%、文科三類が38.2%、理科一類が8.4%、理科二類が20.1%、理科三類が21.4%。法学部などに進む文科一類と文学部・教育学部などに進む文科三類が比較的高い半面、工学部・理学部などに進む理科一類が際立って低い。

留学生・帰国生入試合格者も発表

東大は3月10日、外国学校卒業生特別選考の合格者46人も発表した。私費外国人留学生が29人、帰国生が17人だった。2月に発表があった学校推薦型選抜の合格者91人も含めた3種類の入試の合格者3130人に占める女子は646人で、比率は20.6%。過去最高の比率だった昨年(22.7%)を下回った。

東京大学の安田講堂

合格者番号の学内掲示、再開の予定なし

東大は新型コロナウイルスが流行した2020年以降、本郷キャンパス内の掲示での合格発表は取りやめ、今年もインターネットのみの発表とした。東大によると学内掲示を再開する予定は現段階でないといい、「インターネットでの掲示と個別通知によって受験生は即時に確認できる。入学手続きもインターネットにできるようにしている。大幅な環境変化があった」と理由を話している。