東京大学は2月13日、2024年度入試の学校推薦型選抜の合格者は91人だったと発表した。女子の合格者数は過去最多の42人だった。(西健太郎)

学校推薦型選抜は10学部で約100人を募集したのに対し、全国の179校から256人が志願した。書類による第一次選考で174人に絞られ、面接など学部ごとの選考や大学入学共通テストの結果による総合評価により、72校の91人が合格した。東大によると、3人合格した高校が3校、2人合格した高校が13校あったという。

合格者数は、21年度(92人)に次いで多かった。女子は42人で21年度と並んで最も多かった。合格者数に占める女子の比率は46.2%で、過去最高だった。女子の志願者数(118人)も過去最多で、志願者数の女子比率(45.1%)は過去最高だった。関東以外の高校からの合格者は41人(45.1%)だった。

東大は学校推薦型選抜(旧推薦入試)を2016年度入試から開始し、今回が9回目。当初は各校から志願できる人数を男女各1人までに限っていたが、21年度以降は各校から4人まで(ただし男女は各3人まで)志願できる。これまで一度でも志願があったのは609校。今回初めて志願があったのは25校で、初めて合格者が出たのは7校だったという。

入試企画担当の森山工副学長は「東大は明治以来、男性に同質化した組織を形成してきた。入試による多様性重視は、同質化を打ち破ること」と話し、今後も女子の増加を目指す考えを示した。