私は中2の誕生日に母から国語辞典もらいました。その日から続けている「読み物」としての辞書の楽しみ方を紹介します。きっとあなたも、辞書を読みたくなるはずです。(高校生記者・ひなそ=2年)
まずはランダムにページを開く
まず辞書を開くとき、何も考えずランダムにページを開きます。「どんな言葉と出会えるんだろう」というワクワク感は電子辞書では味わえません。
読むときは、すべての言葉に目を通そうとしないことが大切です。目に入った言葉だけを読んでみてください。辞書の中には必ず、なぜだか目を奪われる言葉があります。
辞書はどんな体勢で読んでも大丈夫。私は寝転んで辞書に顔を近づけ、狭い範囲に集中するのが好きです。自分だけの読み方を見つけてください。
当たり前に使っている言葉を意識
ところでみなさんは、「勉強」という言葉の意味を説明できますか? さすがに辞書で調べたことがある人は少ないのではないでしょうか。
多くの辞書で「勉強」とは「そうすることに抵抗を感じながらも、当面の学業や仕事などに身を入れる意」という説明がされています。勉強は元来、抵抗があるものなのですね。こんな意味もあることを知っていましたか?
聞き慣れない言葉は調べる機会があります。では、よく耳にする言葉は? 当たり前に使っている言葉の意味は気に留めないことが多いはずです。そんな言葉も意識するきっかけとなり、新たな発見もある。それが辞書を「読む」魅力です。
3冊の辞書で「恋」をひいてみた
そして国語辞典は、辞書ごとにさまざまな特徴があることも魅力です。例えば「恋」という言葉の解説を例に挙げてみます。
- 【岩波国語辞典・第八版】
- (特に男女の間で)相手に愛情を寄せること
- 【三省堂国語辞典・第八版】
- 人を好きになって、会いたい、いつまでもそばにいたいと思う、満たされない気持ち(を持つこと)
- 【新明解国語辞典・第八版】
- 特定の相手に深い愛情をいだき、その存在が身近に感じられるときは、他のすべてを犠牲にしても惜しくないほどの満足感・充足感に酔って心が高揚する一方、破局を恐れての不安と焦燥に駆られる心理状態
こんなにも違う説明がされています。
他にも、辞書の体裁では紙の色が違ったり、文字のフォントも違ったりします。好みの辞書を探してみてください。