2023年度大学入学共通テストの受験生を対象とした、河合塾の共通テストリサーチに基づき、国公立大の志望者数をまとめた。難関大志向が鮮明になっている一方で、地方大学は競争が緩和されそうだ。

国公立大志望者の動向についての河合塾の分析

共通テストリサーチによると、国公立大志望者は23万7364人。前年比99%だった。文理別では、文系学部は9万6201人(40.5%)、理系学部は12万4519人(52.5%)だった。日程別では、前期日程が前年比99%だったのに対し、中期(前年比103%)、後期(同104%)が増えている。

大学の所在地域別にみると、関東(前年比104%)、近畿(同103%)で増え、東京(同100%)、中国(101)はほぼ横ばい。北海道(同95%)、東北(同95%)、四国(同91%)など他地域は減った。

河合塾の分類による「難関10大学」(同104%)と「準難関・地域拠点大」(筑波大、千葉大など10大学=同106%)は志望者が増えたが、地方大学などの「その他の大学」(同95%)は減った。

河合塾は「2019年と比べると、国公立大の募集人数はほとんど変わっていないのに志望者は1割減っており、競争が緩和している」と分析する。一方で、難関大・準難関大志望者は増えており「女子が難関大受験を積極的に検討している」のが目立つという。