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データネット実行委員会(ベネッセコーポレーション・駿台予備学校共催)による2023年度大学入学共通テストの「英語(リスニング)」の問題分析は次の通り。

― イラスト並べ替え問題がなくなり、図表完成問題が出題された。昨年よりやや易化 ―

昨年に続き、音声情報とイラストや図表などの視覚情報を組み合わせて答える問題が出題された。場面に応じた聞き取りを要する実践的な英語力が問われた。講義全体を理解する必要がある問題や、放送文からの言い換えに注意が必要な問題もみられたが、全体的に取り組みやすく、昨年よりやや易化。

大問数・解答数

大問数6、解答数37個は、昨年から変更なし。

出題形式

音声情報と図表などの視覚情報を組み合わせて答える問題が昨年に引き続き出題された。日本語で設問の状況が与えられるなど、各場面や目的に応じた聞き取りを要する実践的な英語力が問われた。音声が流れる回数も昨年通り。一部の問題で多様な話者による音声も含まれた。

出題分野

日常的な発話から説明文や4人の話者による会話まで、多岐にわたるジャンル・形式の出題。概要の把握から複数情報の整理・比較・判断まで多面的な資質・能力が求められた。

問題量

昨年並。

難易

昨年よりやや易化。

大問別分析

第1問「短発話・英文/イラスト選択」 (25点・標準)

A・Bともに身の回りの事柄に関する短い発話を聞き、Aでは最も近い意味を示す英文を選ぶ問題、Bでは発話内容に対応するイラストを選ぶ問題が出題された。発話の概要や要点を把握する力が求められた。音声が流れる回数はA・Bとも2回であった。

第2問「短い会話・イラスト選択」 (16点・標準)

身の回りの事柄に関する短い会話とそれについての問いを聞き、日本語で書かれた場面の情報をもとに、対応するイラストや図を選ぶ問題が出題された。問11では、野球場での待ち合わせ場所を決める問題が出題されたが、聞き取る情報が限られており、比較的取り組みやすかった。音声が流れる回数は2回であった。

第3問「短い会話・Q&A選択」 (18点・標準)

身の回りの事柄に関する短い会話を聞き、日本語で書かれた場面の情報を参考にしながら概要や要点を把握し、問いの答えとして適切なものを選ぶ問題が出題された。聞き取った複数の要素から選択肢を総合的に判断する必要があった。音声が流れる回数は1回であった。

第4問「モノローグ・図表/条件選択」 (12点・標準)

Aの問18~21では、図表(グラフ)を完成させる問題が出題された。問22~25では、ゲーム大会の結果と賞品に関する話を聞き、表の中の空欄を埋める問題が出題された。Bでは、4人の生徒会長候補者の演説を聞き、与えられた3つの条件に最も合う候補者を選ぶ問題が出題された。複数の情報を整理し、組み合わせて判断することが求められた。音声が流れる回数はA・Bとも1回であった。

第5問「講義・ワークシート完成」 (15点・やや易)

アジアゾウについての講義を聞き、昨年と同様にワークシートを完成させたり、与えられたグラフを参考に講義全体の内容と一致するものを選んだりする問題が出題された。概要や要点をとらえることや、聞き取った情報とグラフから読み取れる情報を組み合わせて判断することが求められた。音声が流れる回数は1回であった。

第6問「会話文Q&A/内容把握」 (14点・標準)

Aでは、ハイキングに単独で行くかどうかに関する親子の会話を聞き、それぞれの話者の主張や考えを選ぶ問題が出題された。Bは、就職が決まった4人の若者が都市部と郊外どちらに住むかについて話し合っている場面の会話を聞く問題。街の中心部に住むことに決めた人を特定したり、ある話者の考えの根拠となる図表を選んだりする問題が出題された。音声が流れる回数はA・Bとも1回であった。

過去5年の平均点(大学入試センター公表値)

  • 2022年度 59.45点
  • 2021年度 56.16点
  • 2020年度 28.78点
  • 2019年度 31.42点
  • 2018年度 22.67点

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