世界の高校生が物理の難問を解いて競う第51回国際物理オリンピック(IPhO2021)が7月17日から24日までオンラインで開催され、日本代表として高校生5人が出場。成績上位に贈られる金メダルを1人が、銀メダルを3人が、銅メダルを1人が獲得した。文部科学省と物理オリンピック日本委員会が7月26日、発表した。

オンライン開催、76カ国・地域から参加

大会は、20歳未満で大学教育などを受けていない生徒が対象。日本代表は高校生が参加するが、海外では高校を卒業し、大学入学前に参加する場合も少なくない。今年はリトアニアで開かれる予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインに切り替えて理論試験と実験試験が行われ、世界76カ国・地域から368人が参加した。金メダルは例年、参加者の約8%、銀メダルは約17%、銅メダルは約25%に与えられる。

久留米大附設高校の楠元君が金メダル、世界15位

日本代表の成績は次の通り。

  • 楠元康生(くすもと・こうき、久留米大学附設高校3年) 金メダル
  • 粟野稜也(あわの・りょうや、筑波大学附属駒場高校3年) 銀メダル
  • 村山一央(むらやま・いお、東京都立武蔵高校3年) 銀メダル
  • 糸永泰樹(いとなが・たいき、久留米大学附設高校3年) 銀メダル
  • 佐藤颯真(さとう・そうま、灘高校3年) 銅メダル
国際物理オリンピック日本代表の5人(公益社団法人物理オリンピック日本委員会提供)

楠元君は実験問題と理論問題をあわせた総得点が15位だった。日本代表が金メダルを獲得するのは6大会連続。代表の5人全員がメダルを獲得するのは10大会連続だ。

個人順位1位は韓国の選手で、2位から5位までは中国選手が占めた。

2023年に日本で開催

来年はベラルーシで開催される。日本大会は2022年の予定だったが、1年延期されて23年に開催される。