ワールドトリガーは、2013年から週刊少年ジャンプで掲載がスタートし、19年からはジャンプスクエアで連載されている人気マンガです。2ndシーズンまでアニメ化され、21年10月から3rdシーズンが放送予定です。そんな「ワートリ」大好き高校生が、作品の魅力を解説します。(高校生記者・なお=3年)

侵略者とどう戦うか 少年少女の成長物語

『ワールドトリガー』葦原大介著(ジャンプコミックス、440円=価格は1巻、税抜)

「近界民(ネイバー)」と呼ばれる侵略者と侵略者の扱う兵器トリオン兵によって襲撃された三門市。しかし界境防衛機関「ボーダー」の活躍によって人々は日常生活を取り戻していきました。

ボーダーでは近界民のテクノロジー「トリオン」の研究をしていてこれを扱えるトリガーという武器のみがトリオン兵に有効でした。

これはボーダーの隊員・三雲修(みくもおさむ)、そしてひょんなことからボーダーの隊員となった近界民・空閑遊真(くがゆうま)とその仲間たちの成長の物語です。

『ワールドトリガー』葦原大介著(ジャンプコミックス、440円=価格は1巻、税抜) (c)葦原大介/集英社

1、強くない主人公だからこそのおもしろさ

トリガーという武器を扱うトリオンの能力には個人差があり、同じトリガーを使っていても威力には差が出てしまいます。

主人公の三雲修はトリオン能力に恵まれていない隊員。ですが、他の隊員が考えもしない奇想天外な作戦でのし上がっていきます。圧倒的強さを持つ主人公でないからこその面白さがこの漫画にはあります。

主人公は戦闘が強い…というのが一般的だと思いますが、この作品は逆を行く設定。それが珍しく、頭の回転の速さで戦っていく姿が魅力的です。

2、個の力VS数の力 白熱のチーム戦

バトル漫画だと、敵と一対一だったり、個人の対決が複数ある…というかたちが見慣れたものだと思いますが、ワートリは集団戦闘を華麗に描いているんです。

ボーダーは基本的に2~5人で構成される部隊で活動します。そのため戦闘のときには個の力だけでなく数、そしてチームの連携力が勝敗を分けます。

時には自分の部隊のメンバーだけでなく、他の部隊の隊員と臨時チームを組んで戦うこともあります。白熱のチーム戦に注目して読んでみてほしいです。

3、背中を押してくれる名言に感動

ワールドトリガーには高校生にも刺さる名言がたくさんあります。その中で私のお気に入りの名言を紹介します。

“「ダメで元々」「負けても経験」いかにも三流の考えそうなことね 勝つつもりでやらなきゃ勝つための経験は積めないわ”

これはいつもやらない言い訳を探してしまう私に、強く響いた言葉です。「どんなテストも、どんな模試も、全力でやらなければダメだ」と思わせてくれた名言です。

なおさんのコレクション

2021年よりアニメも始まり、より勢いを増していくワールドトリガーから目が離せません。皆さんもぜひ読んでみてください。