漫画『ありす、宇宙までも』(売野機子、小学館)を紹介します。容姿端麗で人気者の女子中学生・朝日田ありすが出会ったのは、孤高の天才・犬星くん。「おれが君を賢くする」という言葉をきっかけに、ありすの物語は大きく動き始めます。書店員が選ぶ「マンガ大賞2025」で大賞になった作品です。

『ありす、宇宙までも』1~3巻。主人公の髪色が宇宙を思わせる色で、とても好きです

夢に向かう姿に励まされる

ありすは「セミリンガル」という、複数の言語を習得しようとしてどれも使いこなせい状態にあり、自分の気持ちをうまく言葉にできません。「嫌なことを嫌だと言えない」という苦しさを抱えながらも、犬星くんをはじめとする仲間とともに、宇宙飛行士船長を目指して前に進みます。

言葉にできない気持ちに向き合う姿は、高校生の私自身が日々感じる「言語化の壁」と重なります。だからこそ、まっすぐに夢へ向かうありすの姿に励まされ、「自分も今日から一歩、できることを始めてみよう」と思えた作品です。(高校生記者・もふもふん=2年)

もふもふん 北海道在住。バレー部。高嶺のなでしこの籾山ひめりちゃん推し。将来の夢はボイジャー計画に関わること。最近の趣味は落語鑑賞。