高校生になると、さまざまな場面で「リーダー」という役割がありますよね。何らかの形でそのような立場を経験した人も多いのではと思います。みんなをまとめる役割につき葛藤し、その結果、成長できた私の体験談を紹介します。(高校生記者・よもぎ=3月卒業)
リーダーなんて絶対できない…
リーダーと聞くと、「しっかりしていなくちゃいけない」「先頭に立ってみんなを引っ張らなくちゃいけない」と思う人も多いのではないでしょうか?
私もリーダーなんて絶対できないと思っていましたが、ある体験をきっかけに、それまで持っていたイメージががらりと変わりました。
自分に自信がない私がなってもいいの?
高校2年のとき、私は修学旅行実行委員長を務めることになりました。
修学旅行実行委員は希望していた仕事でした。委員長を決めるときに誰も立候補者がおらず、話し合いになったときに「一番成績がよさそうだから」という理由で選ばれたのです。
自分に自信がなく、クラスにさえなじむことができていなかった私は、修学旅行の責任者になってもいいのか、こんな私がみんなをまとめられるのかと葛藤しました。
「自分らしく」友達の一言で変われた
それまで修学旅行実行委員長を務めた先輩方が、とてもしっかりされていたことも大きかったです。そのため、日々の打ち合わせでも「私が主導しなければ」と力んでしまい、疲れてしまうことも多々ありました。委員長を降りようかと真剣に悩んだほどです。
しかしそんなときに友達から、「先輩方と比べても仕方ないし、自分らしい修学旅行実行委員長になればいいんじゃない? 先頭に立つリーダーもいるけれど、後ろからみんなを見守るのも一種のリーダーだよ」と声をかけてもらったのです。
みんなの後ろに立つリーダーに
「私らしいリーダーであればいいんだ」と思うことができたことで、先頭に立って主導するのではなく、みんなの後ろに立って物事をとらえ最終判断をするようになりました。
同級生から「前に立ってまとめられないやつがなんで委員長なの?」「本当に仕事をしているの?」と批判を浴びることもありましたが、少しずつ私のやり方を理解してもらうことができ、仕事を全うすることができました。
修学旅行後には、修学旅行実行委員のみんなからメッセージカードをもらいました。一人一人がこんな私のために書いてくれたのだと思うと、うれしく感じるとともに、委員長をやってよかったなと思ったのを今でも鮮明に覚えています。
少し自分に自信が持てた
私の性格もあり、いまだにクラスの輪に入りきれていませんが、この経験を通して、自分に対する自信を少しですが持つことができるようになりました。
もし私のようにリーダーになることに不安を抱いているのであれば、世間が言うようなリーダーに無理になろうとせず、あなたらしいリーダー像を創造してみてください。応援しています。