前代未聞の「ハートフル便所コメディ」だという漫画『地縛少年花子くん』。ほのぼのとした学園生活を送る中で、学園の七不思議を追って謎を解き、時には怪談の魔物と戦うミステリーでもあります。その面白さ、魅力を伝えます。(高校生記者・ぽんずもち=2年)
トイレの花子さん、正体は男の子!?
まず、みなさんは「トイレの花子さん」のうわさを聞いたことはありますか? トイレに花子さんという幽霊がいる……ちなみに、私の学校でも花子さんのうわさがありました。
この物語は、かもめ学園という学校のうわさから始まります。うわさとは、旧校舎3階女子トイレの3番目には「花子さん」がいて、呼び出した者の願いをなんでも叶えてくれるというもの。
花子さんの正体は女の子でなく、男の子「花子くん」なんです。
愛らしいキャラが魅力
本作のヒロインは八尋寧々というおまじないが大好きなオカルト少女。とある事件がきっかけで魚になる呪いを受けてしまいます。呪いを抑えるため、寧々は花子くんと契約します。
他にも話が進むごとにどんどんと特徴的で愛らしく、時には裏の顔をみせるキャラクターが増えていきます。
表紙、裏表紙にはかわいらしい主人公たちが書かれていることが多く、「コメディって書いてあるし面白い系統なのかな?」と思うかもしれません。その通り、ほのぼのしていて面白いシーンもたくさんあります。
魔物と戦いどんどん強くなる
ですが、七不思議を次々と解決していくとき、魔物のようなものが出て、かなり怖い絵になることがあります。そして、読み進めるほどに、主人公たちは魔物と戦ってどんどんと強くなっていきます。
戦いのシーンで登場人物たちの過去、トラウマが明確になり、前に進んでゆくので、登場人物たちの成長も見どころです。その温和な感じと緊張感のギャップがすごく新鮮で、話も深くなっていくのでどんどん沼にハマっていきます。
かわいくて怖くて、でも面白い、そんな『地縛少年花子くん』をぜひ読んでみませんか?