私の高校では、新型コロナウイルスの影響で学園祭が中止になりました。代替企画として、3密を避けながらクラスごとにリレームービーを制作しました。昨年の学園祭、今年の代替企画の両方でクラス責任者を務め、気づいたことを記します。(高校生記者・かんちゃん=3年)

意見を書いた紙を破られてショック

昨年、私が2年生のときのこと。クラスで「どうしたら全員が学園祭を楽しめるか」を話し合いました。みんなの意見を紙にまとめて代表の生徒に提出すると、内容も見ずに「こんなの面白くないので、破りまーす」と言って、紙を破られてしまいました。

2年生のときの学園祭。クラスみんなの意見を取り入れ、インスタ映えスポットを作った

みんなの意見が一瞬にして失われ、私はとてもショックでした。後にそれは先生が指示した芝居であったことが判明。先生は「あれは、場を盛り上げるための冗談だったのよ」と言い訳をしていました。

全員に意見や要望を聞いて

「こんな先生と生徒にクラス企画の運営を任せたくない」

その思いで、私はクラス企画の責任者に立候補しました。クラス全員に出し物の案を募ってみると、多くの魅力的な案を出してくれました。その中には自分では思いつかないような斬新な案もありました。

このことから、クラス全員の意見を聞くことは、自分にはない発想を得られるので、大切なことだと再認識しました。

学校に行くことは当たり前のことではない(写真はイメージ)

私は今年も責任者になり、代替企画を運営する期間中に必ずクラス全員と話すことを心がけました。話す中で意見や要望を聞き出し、それらを企画に生かすことにも努めました。直接話すことでコミュニケーション力も向上し、2年生のときと比べると自分が成長したと感じています。

顔を合わせて話すことって大事

私はコロナ渦の中で、学校に行くということが当たり前ではなく、学校に行けることに感謝しなくてはならないと強く感じました。学園祭はなくなりましたが、今回の企画を通して、みんなで一つのものを創り上げることの素晴らしさ、顔を合わせて対話することの大切さなど、多くのことを学ぶことができました。この学びを将来に生かしていきたいです。