高校生活で思い通りにいかず悔しい思いをしたことはありますか? 新聞部の部長を目指していた高校生のなかよし左右衛門君は、その夢がかなわず挫折を経験しました。「なぜ後輩と良い関係を築けないのか」学んだことがあるそうです。

全国クラスの新聞部に入部、講師からの指摘が悔しくて

私は高校2年生の2学期まで新聞部に入っていました。全国高校総合文化祭(文化部の全国大会)にも出場し、全校生徒に配布する新聞に加えて、速報新聞も発行する活発な部活でした。

1年生のときから地元のイベントに参加して地域のことを取材するなど、いろいろなことに挑戦してきました。その中で特に印象に残っているのは、高校生を対象とした、地域のマップ作りの活動に参加したことです。

地域のマップを作る活動で話し合う様子

その活動は、高校生たちが話し合いをして、マップに載せる店やそのデザインを考えるというものでした。私は話し合いのとき、積極的に自分の考えを発信しようとしましたが、あるとき、「君の説明は長い。要点を捉えられていないし、分かりにくい」と講師の先生に指摘されました。

丁寧に考えを伝えたつもりなのに、それを理解してもらえないことに悔しさを感じました。

部長になれずショック、なぜ後輩と良い関係を築けないのか

半年後、先輩が引退して、いよいよ私たちが部活をまとめる立場になりました。

私は1年生のときから、部長になってみんなをまとめたいという夢を持っていました。しかし投票の結果、部長になることはかないませんでした。その時のショックは今でも覚えています。

結局、私は編集長として新聞制作に関わることになりました。後輩と新聞制作について話す機会も多くなりましたが、なぜだか後輩と良い関係を築けませんでした。その理由を考えていると、かつて参加した活動での悔しい経験を思い出しました。

取材のときに使っていたお気に入りの筆記用具

後輩の考えを尊重して話を聞けていなかった

後輩は懸命に自分の考えを伝えてくれていました。しかし私は、あの時の講師の先生と同じような気持ちで後輩の話を聞いていたのです。

後輩の考えを尊重できなかったことを反省しました。部長になれなかったのは、自分に人の考えを尊重するという態度がなかったうえに、みんなをまとめる力もなかったことが原因だと考えました。

今は、そのときの反省を学校生活に生かし、授業での話し合いなどでは他人の意見も尊重することを心がけています。これからも新聞部での経験を大切にしていきたいと思います。(なかよし左右衛門=3年)