勉強法についての悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生が、大学受験突破のためにアドバイス。駿台予備学校の生物科講師の山下翠先生に生物の論述問題が解けるようになる方法を教えてもらった。(構成・山口佳子)
対策は3年生からで十分
論述(記述)問題の対策としては、論述問題集に取り組むことが成績アップにつながる。論述問題には生物全般の知識が求められるため、3年生からのスタートで十分だ。
始めは論述問題の基本的な書き方をまとめた問題集で学び、知識を十分に習得した夏休み以降に実験考察などの問題集を活用しよう。(問題集によっては、1冊で両方の内容が網羅されているものもある。)
「大体あっている」で終わらせない
論述(記述)問題で最低限必要なのは、日本語として意味の通る文章が書けているかどうか。
とても基本的なことだが、意外とできていない人が多い。文章を書く自信がない人は、問題集の模範解答をそのまま覚えてしまおう。
まずは問題に取り組み、自分の解答と模範解答との違いをしっかり見比べる。少しでもズレがあるようなら、先生に必ず確認する。「大体あっている」にしないことが重要だ。
もし自分で問題に取り組んでも全く書けなかった場合は、模範解答を書き写せばよい。
書けるまで同じ問題を何度も取り組む
論述(記述)問題は、大きく分けて「知識論述」と「考察論述」のふたつにわけることができるが、知識論述の場合は模範解答をそのまま覚えれば良い。
考察論述の場合は、必ず詳しい解説がついているはずなので、きちんと読んで理解すること。理解できなかったら、先生に確認することが大切だ。解説を理解したうえで、模範解答を覚えるつもりで書き写す。
そして後日、必ず同じ問題をやり直すこと。模範解答通りに書けていればOKだが、もし書けなかった場合は、解説に書かれていた部分も理解できていなかったということでもある。
教科書に戻って知識の習得から復習しなおし、できるまで何度も同じ問題に取り組もう。
山下翠先生(駿台予備学校 生物科講師)
やました・みどり 高1から高3までの授業を多数担当し、熱意にあふれた分かりやすい授業は生徒から多くの支持を得ている。模試の出題や教材の執筆も担当。