新入生の中には、第一志望に落ちて滑り止めの学校に通うことになって人もたくさんいるでしょう。「悲しい気持ちが消えない」「頑張りたくない」「やる気がでない」そんな気持ちを抱えて入学式を迎えたあなたに伝えたいことがあります。高校生記者だったみちるさんは、滑り止めに入学し始めは自暴自棄でしたが、晴れて憧れの大学入学を果たしました。滑り止めでも大丈夫。高校生活を輝かせるヒントを伝えます。

私は、今年、高校を卒業しました。今思い返すと、高校3年間は、いろいろなことがあり、本当に密度の濃い時間だったなと思います。高校生活は、部活や友達、イベントなどたくさんの楽しいことがありました。しかし、楽しいことだけではなくて、つらいこともたくさんありました。

入学してからしばらくはどん底だった

どん底から始まった高校生活

私の高校生活は、どん底から始まりました。第一志望の高校に落ちてしまって、滑り止めの高校に通うことになったのです。

新学期が始まって、友達ができたり、新しい部活にウキウキしたりしてはいました。ですが、第一志望の高校に行っている人のSNSを見ていると、心のどこかでは、「第一志望に通ってたら違ったのかな。どうせレベル低いし、もう勉強しても意味ないか」と思ってしまっていました。

そして、案の定、勉強する意味を失い、定期テストでは1年間、ひどい点数を取り続けました。日々の生活の中も、熱中してできることが見つけることができないまま、普通に部活して友達と遊ぶ日々でした。

オープンキャンパスで憧れの大学へ「ここに行きたい…」

そんな日々を過ごしながら、私は、高校2年生の夏、都内のある大学のオープンキャンパスに行きました。その大学は、私の高校のレベルからはほど遠く、以前から憧れが少しあったからということで、遊びに行く程度の気持ちでした。

そのオープンキャンパスでは、大学生がみんなキラキラしていて、来ていた高校生もみんな真剣に話を聞いていて、とても刺激を受けました。教授の話を聞くと、この学問を学んでみたいと、この大学に行きたい気持ちが大きくなりました。

オープンキャンパスで気持ちが変わった

まずは定期試験の勉強から頑張った

しかし、この大学は私の高校にしたら、レベルが高く、ここに行きたいと周囲の人たちに言っても、「自分のレベルにあった大学を考えた方がいいよ」と返ってくる言葉は一緒でした。

その言葉を受けても、やっぱりあの大学に行きたい気持ちが抑えられない私は、まず日々の学校の定期試験に力を入れました。真面目に勉強してこなかった私は、分からない所がたくさんあって、勉強することが嫌になることもありましたが、いい点数が取れた時のうれしさは、その嫌な気持ちを吹き飛ばすくらいの力がありました。その気持ちを忘れず、高校3年生まで勉強し続けることができました。

環境のせいにしてはだめなんだ

その定期試験が終わった後、私は偶然ある本に出会います。その本とは、リズマレーさんの『ブレイキングナイト ホームレスだった私がハーバードに入るまで』(CCCメディアハウス、2200円)です。そこで、彼女が語っていたのは、「人生は決して環境によって左右されない」ということです。

確かに、生まれた環境というのは、時に人生を左右しかねません。しかし、どんなことでも自分自身がどうなりたいかということが重要なんだと。高校に入ってからの私は、滑り止めの高校だから、何しても意味ないんだと、環境のせいにしていました。私は、この話を読んで、自分がしたいことを一生懸命やろうと決意しました。

そこからの私は、今の私が思い返しても、変わっていったと思います。それまで以上に勉強に励み、さまざまな校外活動に参加し、さらにこの高校生記者という活動も始めました。いろいろな人たちと出会い刺激をうけ、自分の興味ある分野を見つけられ、自ら行動してよかったと思います。そして、前半に語った第一志望の大学にも合格をいただきました。

自分自身で人生を切り開いて

私のこの体験がどれくらいの人たちに役に立つかわかりませんが、1番私が伝えたいのは、人生を切り開くのは、環境ではなく自分自身ということです。正直、第一志望に受かった人が、全て楽しくうまく人生が進むと言い切れるわけではありません。それと反対に、落ちた人が、楽しくなくうまく人生が進まないといったことも言い切れません。

その決まった環境で自分がどう頑張るかが鍵を握っています。自分がやりたいことは、怖がらず、どんどん挑戦してみてください。その経験が必ず将来につながると思います。私も春からの不安がたくさんありますが、これから4年間頑張っていきたいと思います。これから高校生活を送る方々、応援しています!(みちる)

憧れの大学入学を果たせた