高校生記者のあすかさんに漫画「月に吠えらんねえ」を紹介してもらいました。みなさんも教科書で読んだことがある、あの詩の擬人化キャラが出てくるそうです。

詩の擬人化キャラが活躍

「月に吠える」という萩原朔太郎の詩集を知っていますか? この漫画には萩原朔太郎の詩を中心に、近代の詩人・歌人・俳人たちの作品から受けた印象を擬人化したキャラクターが登場します。

清家雪子著・講談社

「天才」と呼ばれた人たちの作品、特に詩となるとなかなか高校生世代には難しいイメージがあるかもしれません。私は、詩に関して全く知識がなく、「国語の教科書に載っている理解しがたいもの」くらいにしか感じたことがありませんでした。

ですが、この漫画を読むことで、興味をもって詩を読み、「何か」を感じ取ることができたようにも思います。

詩を知らなくても楽しめる

近代の文学作品がテーマなので、理解するのが大変だったり戦争などの重い話も含まれていたりします。

ですが、堅苦しくなく、所々笑いどころもあってとても面白いです。元となっている詩を知らない人や、文学にそこまで興味がないという人でも充分楽しめると思います。

作中には、登場人物の元となった詩や、作者をイメージさせるようなエピソードが出てきます。近代の詩に少しでも興味があったり、文学独特の雰囲気に惹かれたりするような人にもすごくハマる作品だと思います。

まるで文学作品を読み終えたよう

今まで漫画を娯楽としか考えたことがありませんでした。この漫画と出会い、考えが覆りました。まるで文学作品を読み終わった後のような読後感を感じ、作品や自分自身についてずっと考えてしまうような感覚も味わえました。詩に興味がある人にもあまり知らない人にも、たくさんの人に読んでほしい作品です。(あすか・2年)