大会マスコットキャラクター「もみおん」(中央)と生徒実行委員会のメンバー

演劇、日本音楽、郷土芸能、美術・工芸など、高校文化部の代表が全国から集う「第40回全国高校総合文化祭」(2016ひろしま総文)が7月30日から8月3日まで、広島県内8市で開かれる。ハイレベルな発表や競技を繰り広げる高校文化部最大の祭典だ。毎年恒例の19の規定部門に加え、軽音楽など、今大会独自の6つの協賛部門もある。
(文・写真 白井邦彦)

開会式に高校生650人出演

大会テーマは「創造の風 希望の光 平和を願う心 三本の矢に込めて」。大会準備は、県内の高校生による生徒実行委員会が「夢を持つ、挑戦する、感動する」という3テーマを胸に、2年以上前から進めてきた。

7月30日に広島県立総合体育館で3部構成の総合開会式が開かれる。200人の音楽隊が華やかに幕開けを盛り上げるほか、都道府県代表や部門代表、米国や中国、メキシコ、韓国といった海外も含めた約650人の高校生が舞台に上がる。

歴史と思い「伝える」

注目したいのは、広島の特色を押し出した第3部。「伝える」をテーマに、雅楽や神楽などの郷土芸能や原爆投下で被爆したピアノを使った演奏などを通して、広島の歴史と今を生きる高校生の思いを伝える。

総合開会式後には、広島市中心部の平和大通りでパレードも実施予定。マーチングバンドやバトントワリングなどの全国の代表校や海外の高校生ら約2000人が参加し、大会に花を添える。

全員が笑顔になる大会に

生徒実行委員長の平田みやびさん(県立広島商業高校3年)は「広島は、宮島や原爆ドームなどが有名ですが、ほかにも福山市の琴や熊野町の筆など、魅力がいっぱいあります。地元の高校生による箏曲や書道パフォーマンスなどを通して広島の魅力を発信していきたい」と話す。「来県者はもちろん、私たちも含め全員が笑顔になれる大会にします」と意気込んでいる。