勉強法についての悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生が、大学受験突破のためにアドバイス。駿台予備学校の古文科講師の松井誠先生に難関国立大学の古文を解くためのポイントについて答えてもらった。(構成・安永美穂)

Q. 難関国立大の古文対策のポイントは?

A. 正確に訳したものを抽象的にまとめ直す練習を。

 

記述式問題の対策がポイントに

難関国立大の古文では、「何を意味しているか」という記述式問題の答えを正確に書けるかがポイントとなる。この場合、まずは正確な逐語訳を行い、その内容をより抽象的な視点からとらえ直して意味をまとめる作業が必要だ。これを正確にできるようにするには、「訳したものを抽象的にまとめ直す」という作業を日頃から繰り返しておくことが重要になる。

全文の内容を100字程度でまとめる練習を

できれば、問題演習の際には、文章のテーマを理解した上で、全文の内容を100文字程度でまとめて書いてみる練習をしておくとよいだろう。仏教説話であれば、「お告げの内容が現実になるなど仏教の偉大さを感じさせる出来事が起こる」、歌物語なら「ピンチに陥った主人公が優れた歌を詠むことでピンチを切り抜ける」など、文章のジャンルによってテーマの大枠は決まってくることが多い。そのようなジャンルも意識しながら読むと、まとめるときのポイントが把握しやすくなるだろう。

全文に関わる設問の解説も参考に

問題の中では、最後の設問で全文の内容に関わることが出題されるケースが多い。そのような問題の解説をよく読むことも、「全体の中のどの部分に着目して、どのような文章にまとめればよいのか」を知る上でのヒントになるはずだ。

 

 

まつい・まこと

東大大学院では古代文学を研究。「何でもとことんやり抜く、やり抜けば必ず面白さが見えてくる」がモットー。