勉強法についての悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生がアドバイス。駿台予備学校の生物科講師の山下翠先生に答えてもらった。(構成・安永美穂)

Q.学校で実験をやっておらず、実験・観察問題が苦手です。どのように対策をすればよいですか?

A.何のための実験・観察なのかという「目的」を意識しよう。

実験・観察に関しては、「目的(知りたいこと)」「手順」「結果・データ」「結論」の4つをしっかり押さえよう。授業で実験・観察を行うことがあれば、先生の話をよく聞いて、この4つがはっきりと分かるように記録を取るとよい。実験・観察を行わなかった場合にも、問題を解くにあたっては、この4つを意識しながら問題文を読むことを心掛けよう。

4つの中でも特に重要なのは、「目的」をしっかり意識すること。「目的」を理解していないと、「結果・データ」をどう扱えばよいかは見えてこないし、求められている「結論」を導き出すこともできない。問題を解いているときに、何を答えればよいのかが分からなくなってしまったときは、問題文を読み返して「この実験・観察は何を調べるためのものなのか」という「目的」をもう一度確認しよう。すると、その目的に向けて取るべき「手順」や、問題に示されている「結果・データ」の中で注目すべき点が見えてくるはずだ。

 

山下翠先生(駿台予備学校 生物科講師)

やました・みどり 高1から高3までの授業を多数担当し、熱意にあふれた分かりやすい授業は生徒から多くの支持を得ている。模試の出題や教材の執筆も担当。