松下君(前列中央)と音ゲー製作メンバー(学校提供)

11月2日から3日間行われた筑波大学附属駒場高校(東京)の文化祭で、生徒有志が作った音楽ゲーム機3台が登場した。来場者は、音楽に乗せて画面上に流れてくるノーツ(リズムを示す印)にタイミングを合わせ、ボタンを連打したり長押ししたりして高得点を狙う。通称「音ゲー」と呼ばれるリズムアクションゲームだ。2013年から趣向を凝らした音楽ゲーム機を文化祭で毎年披露。今年は松下穣君(3年)が中心となり、6人で挑んだ。

ゲームをプレイする生徒(学校提供)

昨年11月ごろにメンバーが集まった。楽曲作りが得意な武伯寒君(3年)、電子工作に精通する松島理於君(3年)ら各分野のエキスパートが分担して作業に取り掛かった。

大手ゲームメーカーの音楽ゲームから着想を得て、松下君が正六角形に配置した6つのボタンを操作するアイデアを出した。アクリル製の電子ボタンを制作した松島君は「何度たたいても壊れないボタンを目指しました。バネを細かく調節し、ゲームセンターのボタンのような押し心地にもこだわった」と話す。

 
 
タッチパネルにもこだわった(学校提供)

楽曲は、松下君、武君のオリジナル曲を含む全23曲。1曲ごとに「イージー」「ノーマル」「ハード」の難易度を選べる設定だ。子ども向けに「大きな古時計」などの童謡をアレンジした曲もある。

3日間で、約700人が夢中になってゲームに興じた。松下君は「誰一人欠けても完成できなかった」と、メンバーの高い技術力をたたえた。 (中田宗孝)

メンバー6人で作り上げた