勉強法についてのお悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生がアドバイス。駿台予備学校の人気現代文講師の岩科琢也先生に答えてもらった。(構成・安永美穂)

Q. 小説で、心情を選ぶ問題でいつも間違えてしまいます。対策法はありますか?

 

A. 想像してはだめ。心情が表れた振る舞いを読み取ろう。

心情は「想像する」のではなく、「文章に書かれている“心情が表れた振る舞い”を読み取る」ことが大切だ。心情表現が分かりにくい場合は、その場面の前後に着目しよう。「前」には“きっかけ”となった出来事・行為・会話、「後」には“心情が生じた結果”としての出来事・行為・会話が書かれているはずだ。できれば複数の振る舞いをもとに判断すると、心情を正しく読み取れる可能性が高くなる。

なお、同じ振る舞いでも、登場人物の性格や相手との関係性によって、意味が変わることもある。少し引いた視点を持ち、「時(時代背景)」「場所」「人物の性格」「人物同士の関係性」といった大きな枠組みを意識しながら読むことも心掛けよう。

 
岩科琢也先生(駿台予備学校 現代文科講師)
 いわしな・たくや オーソドックスにして力強く、思考力全開の授業を展開。東京大、一橋大、筑波大、早稲田大などの入試問題の分析や特別授業も担当。