8月7日から5日間、高校生による芸術文化の祭典「第42回全国高校総合文化祭(2018信州総文祭)」が文化庁や全国高校文化連盟、長野県などの主催で行われる。全国から約2万人が参加予定で、25部門が開かれる。生徒実行委員長を務める桐山尚子さん(伊那北高校3年)に意気込みを聞いた。(中田宗孝)
長野県の高校生で構成された生徒実行委員91人が、総務や広報デザインなど6つの役職に分かれて、企画・運営に取り組んでいる。大所帯のメンバーをまとめるのは、生徒実行委員長の桐山尚子さん(長野・伊那北高校3年)だ。
8月7日に松本市で開かれる総合開会式では、創作劇、県内の高校の吹奏楽部や弦楽部による生演奏などを企画している。「ステージ構成は、私たちのアイデアが多く盛り込まれています。話し合いを重ねながら考えた企画が形になりつつあり、うれしい」
花の種をプレゼント
実行委員発案の「シードペーパー・キャラバン」という企画も進めている。シードペーパーは、長野の高校生が育てたマリーゴールドや黄花コスモスといった花の種を再生紙にすき込ませて作る。その紙を土に埋めて育てると花が咲く。手作りのシードペーパーは、信州総文祭に参加する高校生にプレゼントする予定だ。
「(総文祭に参加した高校生が)それぞれの地元に帰っても、長野での総文祭を思い出してほしいという願いを込めています」(桐山さん)
昨年12月から、長野県内の高校、県のイベント会場などを巡り、高校生や地元住民らの協力を得ながら製作に励んでいる。
さまざまな活動をする中で「生徒実行委員のメンバーは、本音で語り合えるチームになってきた」と、肌で感じている。そして、信州総文祭に懸ける思いを次のように明かす。「参加する皆さん、各部門で目いっぱいのパフォーマンスを見せて、思いっきり輝いてください。私たち生徒実行委員も、長野県の魅力を伝えながら、全力で盛り上げていきます!」
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全国高総文祭Q&A
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Q 全国高校総合文化祭ってそもそも何?
選ばれた文化部の高校生が全国から集まる、芸術文化の祭典。毎年、開催都道府県が変わり、今年は長野県の17市町で行われる。
Q 見どころは?
各部門で選ばれたり、大会を勝ち抜いたりした精鋭が集う。全国レベルの演目や作品に触れることができる。参加生徒は、同じ部活や取り組みをする他県の生徒と交流できるのも醍醐味(だいごみ)。
Q どんな部門があるの?
今年は、恒例の合唱、書道、日本音楽など19部門と、今大会独自の協賛部門6部門が開催される。詳細は次の通り。
▪演劇
▪合唱
▪吹奏楽
▪器楽・管弦楽
▪日本音楽
▪吟詠剣詩舞
▪郷土芸能
▪ マーチングバンド・バトントワリング
▪美術・工芸
▪書道
▪写真
▪放送
▪囲碁▪ 将棋
▪ 弁論
▪ 小倉百人一首かるた
▪ 新聞
▪ 文芸
▪ 自然科学
協賛部門
▪特別支援学校
▪ボランティア
▪軽音楽
▪ダンス
▪ 産業(工業・家庭・農業・商業)
▪ 人形劇