「花園」こと全国高校ラグビー大会に千葉県代表として18年連続出場中の流通経済大学付属柏高校ラグビー部。全国的強豪校として知られており、4月の全国高校選抜大会ではベスト8に進出。今冬は全国制覇のチャンスを秘める。(文・写真 斉藤健仁)

1985年の学校創設とともに創部され、花園出場20回を数える強豪だ。高校日本代表監督などを歴任してきた松井英幸監督が率いる。2005年には人工芝のグラウンドができ、練習環境も充実した。

かつては経験者がほとんどおらず、FW(フォワード)頼みのラグビーだった。しかし最近は「経験者も入って来るようになった」(松井監督)ことで、FWとBK(バックス)が一体となり、パスをつなぐ「展開ラグビー」を掲げている。

そのため、少人数のユニットに分かれたスキル練習や、アタック&ディフェンスなどボールを使った練習をテンポよく行う。「試合で出た強み弱みを分析して反映させます」(松井監督)

ただ、花園ではベスト8が壁となっている。「戦術も必要ですが、最終的には1対1」(松井監督)と、朝練習は個々の強さを磨く。4月からFWコーチには元日本代表の相亮太氏が加わり、体の大きな全国の強豪と戦うためにFWの強化も進めている。 主将の堀米航平君(3年)は「チームにまとまりがある」、副将のHO(フッカー)山田壮史君(3年)は「雰囲気が良いし、(全国制覇の)チャンスはある」と、今年度のチームに手応えを感じている。

ラグビーは大阪や福岡など西日本の高校が強いが、今冬は東の雄として流通経済大柏が花園を沸かせるはずだ。