3月に行われた第1回定期演奏会にて。現2、3年生と卒業生。前列右から2人目は高橋先生

 初心者を中心に日々楽しく活動している市川昴高校の合唱部。3年生を中心に、新しい取り組みにいくつもチャレンジし続けている。(文・写真 青木美帆)

アットホームさが特長

小中学校で強豪合唱部に所属していた部長の鞘師明日香さん(3年)と副部長の國司衣梨佳さん(3年)が未経験者主体の部を引っ張る。顧問の高橋一勝先生も「(2人は)僕よりたくさん知識を持っている」と舌を巻く。

部の雰囲気は温かい。「自然体になれる部活。家にいるような感じになる」と和泉匠君(3年)が言うと、多くの部員から「分かる!」という声が飛んだ。

以前は人前で歌いたくないという部員が多かったが、現在の3年生が入部してから変化してきた。部員の要望に高橋先生が応え、昨年度は校内合宿や他校との合同練習、定期演奏会、千葉県合唱アンサンブルコンテストへの出場など、さまざまな「初めて」が実現した。

歌声に思い込め

部のテーマは、いかに気持ちを伝えるか。「自分たちだけでなく、聞いている人にも楽しんでもらいたい」(國司さん)との思いから歌詞の意味を読み解き、表情をつけ、体を自然に揺らす。アンサンブルコンテストの審査員からも「心があふれる演奏」と講評を受け、銀賞を受賞した。

3年生は9月の文化祭で引退を迎える。演劇部や吹奏楽部とのコラボレーション企画を検討中だ。

定期演奏会の一コマ。観客との一体感も楽しむ