54回目の覇者は大崎市の古川高校か、栗原市の築館高校か。両校の定期戦は、県内有数の歴史を誇る。今年は4月26日、築舘高校を主会場に開催。古川高校の生徒約650人が大型バス18台で乗り込み、熱戦を繰り広げた。(文・写真 阿部理)
開会式では、両校の生徒会長がユーモアを交えてエールを交換。古川高校の今野省吾君(3年)が「われわれはいつ勝つの?今でしょ!」と挑発すれば、築舘高校の伊藤拳太君(3年)は「これが秘密の応援エクササイズだ」と韓流スターのダンスをまねて意気込みをアピール。今年も両校の意地とプライドが激しくぶつかり合う中、熱戦の火ぶたが切られた。
競技は、主に部活対抗の硬式野球やバスケットボール、卓球など11。選手と応援団が一体となった戦いが繰り広げられる。
新1年生にとっては、入学直後から励んできた練習の成果が試される。築舘高校の佐々木恵里さん(1年)は「応援歌や振りを覚えるのは大変でしたが、定期戦に対する先輩たちの気合を感じた」と話す。また、古川高校の山口功君(1年)は「想像以上の盛り上がり。ぜひ勝ってほしい」と、精いっぱいの声援を送っていた。
結果は8勝3敗で古川高校が勝利し、通算成績を37勝14敗3分けとした。歓喜に沸く古川高校に対し、悔しさを隠し切れない築舘高校の生徒たち。中には涙ぐむ生徒もいたが、閉会式では握手を交わし、互いの健闘をたたえ合った。