1月13日は成人の日。誕生日を迎えた高校3年生は晴れて「成人」となるが、「大人」の実感が持てない人も多いのではないだろうか。そこで、LINE公式アカウント「高校生新聞編集部」をフォローしてくれている読者の高校3年生のうち、今年の成人の日までに18歳になる人に「見習いたい大人」についての本音をアンケート。57人が回答してくれた。寄せられた声の一部を紹介する。(上坂太駈)

8割以上が「周りに見習いたい大人がいる」

周りに見習いたい大人はいる? 

周りに見習いたい大人がいるかを聞いたところ、8割以上の人が「いる」と回答した。

見習いたい大人はどんな人?

具体的に見習いたい大人はどんな人か聞いたところ、「優しい性格で周りから信頼される人」や、「大切にすべき自分の芯をはっきりと持っている人」を挙げる声が多かった。

■周囲に気配りできる大人

だしまきさんは、困っている人をさりげなく助けられる大人になりたい。「小さい頃お祭りで親とはぐれて泣いていたら『大丈夫だよ』と言って迷子案内所まで連れて行ってくれた人や、階段を重い荷物を持って上っている人に声をかけて助けている人を見てカッコいいなと思った」

しげをさんは、亡くなった祖父のような人になりたい。「祖父のお通夜や葬式にはさまざまな職業の役職の人が来ていた。それは祖父が『情けは人のためならず』をモットーに仕事や私生活で人助けをしていたから。最後まで笑顔が絶えない素晴らしい人だった」。ほかにも、周囲に気配りできる人を挙げる人がいた。

祖父に憧れ

■自分の芯を大切にする

たんぽぽさんは、兄を見て「なりたい大人像」が浮かんだ。「自分の芯を持っているが、同時に周りに合わせる優しさと適応力を持っている人。流されやすい性格だった兄は、成人してからは気の強い父にも気後れせず意見を言うなど、自分の芯を大切にしている」

シマ之助さんは、中学時代の保健の先生に憧れている。「中学生の頃、頼まれたものをすべて引き受けてメンタルが病んでいた私を支えてくれた。『自分のキャパシティーを考え、今自分のやりたいことにどれくらい関わるのか、慎重に考えたうえで引き受けなさい』と教えてくれました

■仕事とプライベートを両立

「学校の先生が、奥さんが産後うつになった時に急きょ1カ月ほど休んで支えていた。仕事ももちろん大事だけど、家庭も大切にするいい大人だと思った」(mn)、「周りを優先しつつも自分をちゃんと大事にする人」(リヒト)など、仕事とプライベートの両立ができる大人にも憧れる声が上がった。

見習いたくない大人って?

「見習いたくない大人」についてのエピソードを募った。

■自分が一番、自己中心的

むうさんは、「常に自分が一番で、少しでも気に食わないことがあるとすぐにいちゃもんをつける大人」を見たときに、良い印象を全く持たなかったという。「以前、路上ライブを聞いていたらお酒に酔いつぶれた大人がゴミをポイ捨てした。他の大人が注意したら暴言を吐いて片付けもせずに去った」(すふむ)と、自己中心的な行動を挙げる人が見られた。

自己中心的な人はNG

■他人を見下す、決めつける

しぃさんは、「子どもや周りの人の可能性を縮める大人にはなりたくない」という。「『あなたはこの習い事と勉強だけしていればいい』というようなことを言われ続け、それしか道がなかった」

「父親のように、偉そうに評論家気取りで物を言う人にはなりたくない。どんな人にもリスペクトを持って接するべきだと思う」(むく)と、他人を見下したり決めつけたりする人にも嫌悪感を抱くようだ。

責任、冷静さ…大人と子どもの違いは?

最後に、大人とこどもの違いについてどう思うか尋ねた。

■責任を負うかどうか

「責任。子どもは法に触れるような大きなことをしない限り大抵の事は許される。でも大人は許されない。借金ができたり、職を失ったりする。でもその代わりに自分の選択で自由に生活ができるようになる」(らかる)、「大人は全ての行動に責任が伴う。子どもは間違えたらそれを正してくれる人がいる」(まかろん)などと、責任の有無が大人と子どもの違いであると答える人は多かった。

■冷静で配慮できる行動ができるか

さらに「どれだけ感情的にならないか、人を許せるか、人を必要以上に不快にさせないかだと思う」(万年仲介者)、「根拠を持った考えのもと、行動して失敗したら謝罪して、成功したら感謝ができる人」(私はこども)といった冷静で配慮のある行動ができるかを挙げる人も多かった。「異なる他人を受け入れる度量と器の大きさがあるかどうか」(むく)という人もいた。

■年齢以外は変わらない?

一方で、「年齢。それ以外はほぼ同じ」(Hina)のようにあくまで制度上の違いで、実際には子どもも大人も変わらないという声も一定数寄せられた。

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