受験当日、予期せぬトラブルが起きるかもしれません。冷静に対処するために知っておいてほしいことを、東進ハイスクールの市村秀二さんに教えてもらいました。
受験当日のトラブル対処法
―受験当日に起こりうるトラブルとその対策について、まずは交通面について教えてください。
人身事故、積雪などの悪天候で電車が遅延したり運休したりする可能性はありますよね。受験票に連絡先が書いてありますから、冷静になり、とにかく電話して指示を仰ぎましょう。大雪などかなり天候が厳しく交通が乱れているなど場合によっては、試験開始時間を遅らせることもあります。あきらめないで会場に向かいましょう。
―会場に向かう途中で、受験票を忘れたり、失くしたりしたことに気づいたら?
会場についたら、担当者に申し出て「仮受験票」を発行してもらいましょう。
―受験当日の朝、体調不良になった場合はどうすればよいでしょうか?
受けるか受けないかの線引きは難しいですよね。共通テストの場合は追試験があります。「とても試験を受けられる体調ではない」と判断した場合、無理せず受験票に書いてある問い合わせ大学に電話しましょう。病院に行って医師の診断書をもらう必要がありますので、注意してください。
試験中のトラブル対策
―試験中に体調が悪くなったら?
ちゅうちょせずに手を挙げて、試験監督に相談しましょう。やむを得ずトイレに行きたい場合も同様です。
―試験中、貧乏ゆすりが激しい、ブツブツひとりごとを言っている、挙動不審な受験生がいる場合は、どう対処すればよいでしょうか。
そういう行動を受験生本人が気づかずにやってしまっているケースも多いです。気にしないようにしてもどうにもならず、目に余るような状態でしたら、手を挙げて試験監督にその状況を伝えることが大切です。
―極度の緊張で集中できなくなったり、「わからない問題が出た」「例年と傾向が違う問題が出た」などで焦ったりしたとき、心の落ち着きはどう取り戻せばよいでしょうか?
「私が焦ってるんだから、みんな焦ってる」と思いましょう。難しいと感じる問題が出たら「きっと全体の平均点も下がるから、解けたらその分有利になるぞ」など、プラスに捉える。強気でいきましょう! ずっとフルパワーで頭を使うのでオーバーヒートするような状態になり、頭が働かない感覚に陥ったという声も聞きます。そういう時は、一回姿勢を正して、深呼吸をしてみてください。
とにかく予期せぬトラブルが起きたら深呼吸。普段の自分を取り戻すために一度冷静になれるように一息つきましょう。
市村秀二さん
いちむら・しゅうじ 大学受験予備校「東進ハイスクール」を運営するナガセで広報部長を務める。