進路を決めるとき、自分が「将来やりたいこと」を見つけることが、とても重要になります。私は「文章を書く」「本に関わる」ことをやりたいと気づき、今は文学部に入学するために日々勉強しています。やりたいことを見つけるために何をしたかを紹介します。(高校生記者・桜いをり=3年)

自分の好きなことを紙に書き出す

最初にしたのは、これまで自分が打ち込んできたもの、心の底から引かれていたものを紙に書き出すことでした。私は幼い頃から本を読むのが好きで、お話を考えたり作文を書いたりすることが得意だったので、それが「自分が心の底から好きなこと」だと気づきました。

自分で質問を立てて「好きなもの」を分析。画像では、iPadの「フリーボード」を使用

例えば、打ち込んだものが「ゲーム」だとしたら、どんなゲームが好きか、どんなところが好きなのかも細分化するのがコツです。もしかしたら、ゲームそのものではなく、ゲームのキャラクターのデザインや、ゲーム中に流れる音楽が好きだったかもしれません。

友達とおしゃべりすることなど、小さなことでも、とにかくたくさん書き出します。ぜひ、自分の「好き」の気持ちにじっくりと向き合ってみてください。

性格診断を試してみる

2つ目は、自分を客観視することです。私は、16のタイプで性格を分ける「MBTI診断」をしたことがきっかけになりました。

自己分析に役立てた本たち。特に『メモの魔力』は何度も読み返し、書いてあることを実践した

私は紙に書き出すステップで「やりたいこと」の輪郭が見えていたので、性格診断によってそれを裏付けてもらえたような、自分自身の輪郭がより鮮明になるような気がしました。本やサイトによっては「適職」に重きを置いたものもあり、「好きなこと」や「得意なこと」の要素を「職業」につなげられます。他にも、周囲の人に自分自身について質問してみるのもおすすめです。

いろいろな人の話を聞く

3つ目は、いろいろな人の話をインプットすることです。「やりたいこと」が分からなくなったり、自己分析をしても自分自身が明確にならなかったりすると、不安になってしまうこともあります。そんな時は、人生の先輩たちに今までの経験について教えてもらうのがおすすめです。

学校の先生や、保護者の方のお話を聞くのはもちろん、実在する人物を題材にしたノンフィクションや、作者の経験を描いたコミックエッセーなどを読むのも、新しい刺激をもらえます。

いろいろな「人生」をインプットすることは、将来やりたいことを見つける上でも、教養を身に付けるためにも大切だと思います。その中で憧れの人や尊敬できる人を見つけ、「こんな人になりたい」という小さな目標を立てていくのもおすすめです。

少しずつ自分を知ろう

私は「とにかく行動すること」を大切にしています。好きなことを書き出す、憧れの人を見つけて分析するなど、たとえ少しずつでも「自分自身」について知っていくことが、「やりたいこと」を見つけることにもつながると思います。私もまだまだ自分自身と向き合っている最中です。これからも、すてきな大人になるために、たくさんのことを吸収していきたいと思っています。