2023年度大学入学共通テストの追試験と再試験が1月28・29日に実施された。新型コロナ感染症の流行などにより、追試験は、昨年の2.3倍の3893人の受験が許可された。大学入試センターによる30日の発表によると、受験許可者数、実受験者数ともに過去最多だ。

受験許可者は3893人、昨年の2.3倍

追試験は、1月14・15日の本試験の全部または一部のテストを病気や事故などで受けられなかった受験生が対象。47都道府県の50会場で実施された。運営する大学入試センターによると追試験のうち、実際の受験者が最も多かったのは1日目の英語リスニングで、2938人で、昨年(1009人)の2.9倍に上る。2日間の実受験者数も過去最多になるという。

追試験受験を認められたのは3893人で、昨年(1660人)より2233人増えた。2日間の追試験が認められたのが2518人、1日目のみが883人、2日目のみが492人。

コロナ感染理由が1833人、濃厚接触理由が305人

理由別では、新型コロナウイルス感染症が1833人(昨年より1620人増)、風邪・インフルエンザ・胃腸炎が820人(414人増)、その他の病気や当日に体調不良を訴えて病気の種類が確認できなかった人が計892人(163人増)、新型コロナの濃厚接触者で、試験当日に受験できる要件を満たしていなかった人が305人(53人増)など。新型コロナによる追試験許可者が大幅に増えた。無症状の濃厚接触者で、本試験を別室受験した人も412人(92人増)いた。

試験ミスによる再試験は27人が受験

再試験は、試験実施上のミスなどによるもので、大阪教育大の地理歴史・公民、東京大の数学①など6会場の試験が対象となった。今回は6件すべてが正規の試験時間より短く終了したことによるものだった。大学入試センターによると、6会場の対象者393人のうち68人が受験を希望し、実際には5会場の27人が受験した。追試験と再試験は同じ問題で実施された。