全国から選抜された高校文化部員が集う「第46回全国高等学校総合文化祭東京大会(とうきょう総文2022)」が7月31日から8月4日に東京都で開催される。東京での開催は初めて。大会テーマ「江戸の街 光織りなす文化の花」を掲げ、13区2市で舞台発表や作品展示などが行われる。大会の企画・運営にあたる生徒実行委員会の中心メンバーに、意気込みを語ってもらった。(文・写真 中田宗孝)

左から総合開会式委員長の成田怜介君、全体委員長の佐久間アクセル海樹君、全体副委員長の松邑優澄君

オンライン会議で準備進め

―3年生のみなさんは、高1のときから「とうきょう総文2022」の生徒実行委員会のメンバーとして活動してきましたね。

全体委員長(兼総務委員長)の佐久間アクセル海樹(かいじゅ)君 1年生のときからコロナ禍だったので、生徒実行委員会の会議はすべてオンライン上で行っていました。活動開始から約1年間、メンバーたちと直接対面できなかったんです。

全体副委員長(兼広報イベント委員長)の松邑優澄(まつむらゆうと)君 ただ、そんな状況の中でも、各々が業務にしっかり取り組みながら、委員同士の友情を感じ、コミュニティが芽生えていったのかなと思っています。

打ち合わせを重ねる生徒実行委員たち

総合開会式委員長の成田怜介君 オンライン会議が続き、大会の規模感を実感できずにいたんですが、本番を想定して行われた昨年10月の「プレ大会」会場に入った瞬間にとても驚きました。こんな大きな大会に携わっているんだなって。

佐久間君 プレ大会の直前に、委員会のメンバーたちと対面できて。やっと会えた感があったね。

松邑君 実際会ってみると、こんなにお茶目なキャラなんだと思うメンバーもいて(笑)。プレ大会で、みんな一気に仲良くなれたよね。

成田君 プレ大会の控室は盛りあがったなぁ。

佐久間君 雑談したね(笑)。控室では、来年の総文祭を行う鹿児島県の高校生たちとも楽しく交流できたんです。委員会の活動を通じて、さまざまな価値観を持つ同世代と出会えて、本当に良い経験になってると感じています。

プレ大会のひとコマ(第46回全国高等学校総合文化祭東京都実行委員会事務局提供)

―「総合開会式」(東京国際フォーラムで7月31日開催)では、高校生キャストによるオリジナルミュージカルを上演します。プレ大会での公演はいかがでしたか?

成田君 僕は舞台の間近でスタッフをしていたのですが、舞台上のキャストの方々の熱さがひしひしと伝わってくるミュージカルだったんです。終演後に思わず、キャストの方に「すごく良かったです!」なんて声を掛けてました。

「ド派手な大会」にしたい

―「とうきょう総文2022」への意気込み、参加する高校生や来場者へのメッセージをお願いします。

成田君 初の東京開催に期待を寄せてくださる方に応えたいです。「やっぱり東京の総文祭はすごいね!」と、みなさんに思われるくらい、ド派手な大会にします!

松邑君 来場者のみなさんには、「これが今の日本の高校生たちか!」なんて感じてもらえるような、エネルギッシュな姿を見せたいですね。

佐久間君 文化部のみなさんが計り知れない努力を経て、総文祭に出場します。まずは出場者のみなさんが普段の実力を発揮できる場であって欲しいです。

東京大会への熱い想いを語った佐久間君。手に持つぬいぐるみは「ゆりーと」。とうきょう総文2022の大会マスコットキャラクターだ

東京ならではの会場も魅力

成田君 囲碁部門(8月1・2日)の会場は、プロの囲碁棋士が対局に使用する日本棋院 東京本院というのもすごいですし、吟詠剣詩舞部門(8月4日)も、どんな舞台になるのか気になってます。うん、全部門、見どころ満載!

松邑君 出場する高校生は練習を積み重ねて全国大会まできました。僕ら生徒実行委員もたくさんの準備を重ねてきました。ここで僕らの青春を見せつけてやります!

各委員会からメッセージ

TOKYOの「T」のポーズを作って団結する生徒実行委員会の中心メンバーたち

■最高のおもてなしで迎えます

  • 総務委員会委員長 佐久間アクセル海樹君(東京・都立西高校3年、写真後列中央)

大会の総合案内などを担当しています。メンバー同士の結束をより強めて、大会期間中は東京ならではの最高のおもてなしで、出場者、来場者のみなさんをお迎えします。

■江戸感じる和柄グッズ作ったよ

  • 広報イベント委員会委員長 松邑優澄君(東京・駒込高校3年、写真前列左)

僕らは大会ポスターや旗などの広報アイテムのデザインで来場者を楽しませます! 締め切りぎりぎりまで、メンバー間で意見を交わして、大会イメージカラーの「江戸紫」や、江戸を感じる「和柄」を取り入れたデザインを完成させました。僕らの「熱いSOUL」を込めたアイテムの数々を、各会場で探してみてください!

■見どころや東京紹介の映像に注目して

  • 総合開会式委員会委員長 成田怜介君(東京・都立八潮高校3年、写真後列左)

「総合開会式」(7月31日)の開式前企画として、大会の見どころや東京の紹介映像を公開します。疾走感あふれる映像に仕上がっているので、ぜひ楽しみにしてください。

■東京音頭で書道パフォーマンス

  • パレード委員会委員長 大澤実穂さん(東京・都立武蔵高校2年、写真前列右)

「パレード」(7月31日)出発前に行われるオープニングアクトでは、演歌歌手の氷川きよしさんが歌う「東京音頭」を流しながら、高校生による書道パフォーマンスを披露します。パレード開催場所の丸の内仲通りは、東京らしさあふれる素敵な場所ですよ。

■フランスの高校生が来場予定!

  • 国際交流委員会副委員長 木俣香穂さん(東京・九段中等教育学校6年、写真前列中央)

韓国の高校生とオンラインを通じて、日本の高校生の書道パフォーマンスを見てもらったり、東京にまつわるクイズを出題したりといった交流会を行ってきました。大会時には、フランスの高校生が来場予定です。折り紙を体験してもらうなど参加型の文化交流を企画しています。

■後世に残る記録集を作りたい

  • 記録・編集委員会副委員長 中田弦太朗君(東京・都立多摩科学技術高校3年、写真後列左)
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「とうきょう総文2022」の大会記録集を作るのが僕らの主な業務です。どんな大会だったのか、後世にきちんと残していけるような一冊を作りたいと思っています。また、開会式の模様などの写真撮影も行います。総文祭に参加するみなさんの笑顔、何気ない様子、躍動感あふれる一枚をカメラに収めたいです。