2022年度大学入学共通テストの「数学ⅡB」は昨年よりやや難化した。問題文が長くなり、予備校は「時間内にすべて解くのは大変」と分析している。受験生からは「数学で長文はやめて」という悲鳴や、日常生活に題材をとりながらも「歩行者と自転車のありえない動き」を把握するのに手間取り、に戸惑う声も聞かれた。

昨年よりやや難化、会話文を含む問題増加

昨年と同様、大問5問の構成。第1問と第2問が必答で第3問~第5問の中から2大問を選択する形式も同様だった。量は昨年より5ページ増え、問題文が長くなった。河合塾は「各大問の最後の設問を解くためには、それまでに行われてきた議論を振り返る必要がある。時間内にすべての問題を解くのは大変だろう」とコメントしている。

出題傾向としては、昨年に比べ会話文を含む問題が多く、「頻繁に太郎さんと花子さんが登場し、解答者は、2人が問題を解決する過程を追体験することになる」(河合塾)。全体を通して、「幅広い知識の活用が求められ、平均点が高かった昨年と比べてやや難化」(駿台とベネッセが運営するデータネット)。

受験生の反応は?「数学で長文問題は止めて」

数学ⅡBがツイッターのトレンドランキング入り。話題になったのは第4問「数列」だ。歩行者に自転車が追いかけ追い付いたらお互い止まる…など、設定が長文にわたり説明されており、シチュエーションを把握するのに苦戦した人が多かった模様。

物議をかもしている大学入学共通テスト数学ⅡB第4問

ツイートによると「数IAはハッタリで数IIBが本物の敵でした」「数IIB終わって解散した瞬間に隣の人が鉛筆折ってて草」と難しさを嘆く人や、第4問の長文っぷりに「数IIBで長文問題出すんじゃねぇ 国語で積分するぞ」と怒りの声、歩行者と自転車の日常ならあり得ない動き方に「なにしてんねん」「家と歩く人をずっと往復する自転車 怖いよ」とツッコミを入れるなど、さまざまな声が上がっていた。