第1問】【第2問】【正解】【分析

データネット実行委員会(ベネッセコーポレーション・駿台予備学校共催)による2022年度大学入学共通テストの「化学基礎」の問題分析は次の通り。

エタノール水溶液の蒸留実験が扱われた。思考力を要する問題が多く、難易は昨年並

問題文の長い設問が目立ち、読解力と思考力を要した。第1問では、昨年より組合せ問題は減少し、文章選択問題が増加した。第2問では、エタノール水溶液の蒸留に伴う質量パーセント濃度の変化について問われ、実験操作の内容を理解し、見慣れないグラフを読み取る力が要求された。難易は昨年並。

大問数・解答数

大問数2、解答数15個は、昨年から変更なし。

出題形式

文章選択問題を中心に出題された。

出題分野

昨年と同様、特定の分野に偏ることなく、幅広く出題された。

問題量

昨年並。

難易

昨年並。

大問別分析

第1問「化学と人間生活、物質の構成、物質の変化」 (30点・標準)

小問集合形式で出題された。「物質の構成」からの出題が少なく、「物質の変化」からの出題が多くみられた。問4は、「化学と人間生活」から洗剤に関して問われた。文章中の正誤を判断させる形式が目新しい。問6では、電離している酸の物質量の大小関係と、中和に必要なNaOH水溶液の体積の大小関係の組合せが問われた。問8は、化学物質の役割に関して酸化を防止する目的を考えさせる点が目新しい。

第2問「化学と人間生活、物質の変化」 (20点・やや難)

身近な物質であるエタノールの水溶液の蒸留を題材として、水溶液の調製や質量パーセント濃度の計算、グラフの読み取りなど、総合的に問われ、問題文を読み、思考する力が求められた。問1は、エタノールに関する知識が問われた。問2では、3種類の液体の加熱時間と温度変化を表したグラフから、現象を考察させる点が目新しい。問3bとcは、与えられた実験結果のグラフを用いて、残留液中のエタノールの濃度や蒸留液中のエタノールの濃度を求める問題であった。

過去5年の平均点(大学入試センター公表値)

  • 2021年度 24.65点
  • 2020年度 28.20点
  • 2019年度 31.22点
  • 2018年度 30.42点
  • 2017年度 28.59点

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