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データネット実行委員会(ベネッセコーポレーション・駿台予備学校共催)による2022年度大学入学共通テストの「日本史A」の問題分析は次の通り。

― 史資料を様々な角度から捉える力が求められた。昨年よりやや難化 ―

日本史Bとの共通大問は昨年と同様に2大問出題された。履歴書やラグビー大会のパンフレットをもとにした会話文や、授業での調べ学習など、様々な場面が設けられ、幕末から2000年代まで幅広く出題された。表や史料の読み取りに時間を要するものもあり、難易は昨年よりやや難化。

大問数・解答数

大問数5、解答数32個は、昨年から変更なし。第2問・第4問は日本史Bとの共通問題。

出題形式

組合せ問題が減少し、文章選択問題・年代整序問題が増加した。史料・写真・表・グラフなど、様々な資料が出題された。

出題分野

近現代史中心の出題。昨年と比べて外交史・文化史が増加し、政治史・社会経済史が減少した。

問題量

昨年並。

難易

昨年よりやや難化。

大問別分析

第1問「家族の歴史」 (22点・やや難) 

曾祖母の父親の履歴書とラグビー大会のパンフレットに関する会話文を題材に、明治時代から昭和時代までの社会・外交・経済について出題された。問3では、満州とロシアの測量に関する史料が出題された。会話文の情報から史料の年代と満州の状況を読み取る力が求められた。

第2問「近代における日本とハワイとの関係」 (12点・標準) 

日本とハワイとの関係についての会話文をもとに、幕末から明治時代の外交史を中心に、文化・社会について出題された。問3は天津条約、日英通商航海条約、防穀令の年代整序問題で、具体的な歴史用語が用いられていないので、時期判断に迷った受験生もいたであろう。

第3問「明治後期から昭和初期の社会と生活」 (22点・標準) 

明治後期から昭和初期にかけての社会と生活をテーマに、明治時代から昭和時代の社会・経済・政治・文化について出題された。問2では、「貧街十五年間の移動」という資料の内容について書かれた二次資料を読解する問題が出題された。資料と選択肢を照らし合わせて考える力が求められた。

第4問「鉄道の歴史とその役割」 (22点・標準) 

近現代の鉄道の歴史とその役割について社会・経済を中心に問われた。問5では、1945年から1955年の間に撮影された写真とその説明から社会背景の理解が問われた。問7では、2000年代の小泉純一郎内閣が出題された。

第5問「昭和期の政党政治と社会」 (22点・標準) 

昭和期の政党政治と社会をテーマに、昭和時代の政治・外交について出題された。問6では、1940年から敗戦までの状況を調査する際に利用する史料を選ぶ問題が出題された。該当する時期の史料として適切であるかを判断する力が求められた。

過去5年の平均点(大学入試センター公表値)

  • 2021年度 49.57点
  • 2020年度 44.59点
  • 2019年度 50.60点
  • 2018年度 46.19点
  • 2017年度 37.47点

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