第1問】【第2問】【第3問】【第4問】【正解】【分析

データネット実行委員会(ベネッセコーポレーション・駿台予備学校共催)による2021年度大学入学共通テストの「数学Ⅱ」の問題分析は次の通り。

計算量が減り、適するグラフ・式・条件文を選択肢から選ぶ問題が増加

大問数・配点ともに昨年のセンター試験と同様。第2問、第4問は、前半で、具体的な数値を計算し、後半では、前半の結果を利用して、一般化し発展的に考える問題構成になっている。第1問〔2〕は、前半の問題を具体的な条件として後半の問いに活用できるように誘導があり、一般化したものを選ぶ目新しい問いとなっている。計算量が減ったこともあり、昨年センター試験よりやや易化。

大問数・解答数

昨年のセンター試験と同様、大問数は4ですべて必答。

出題形式

文章選択やグラフ選択、語句選択などが例年より多く出題された。

出題分野

文章選択やグラフ選択、語句選択などが例年より多く出題された。

問題量

昨年のセンター試験と比較して、増加。

難易

昨年センター試験よりやや易化。

大問別分析

第1問「三角関数」、「指数関数・対数関数」 (30点・解答数19)  数学II・Bと共通 

〔1〕は三角関数の合成を利用して、三角関数の最大値を求める問題。過去のセンター試験では、sinへの合成がほとんどであったが、今年はcosへ合成する問題が出題されており、戸惑った受験生も多かったであろう。〔2〕は2つの指数関数について、値の計算、および、恒等式になっているものを選択する問題。(3)は対話形式で、指数関数と三角関数の類似性について考察する問題であった。

第2問「微分法・積分法」 (30点・解答数15)  数学II・Bと共通 

(1)、(2)の前半は、2次関数や3次関数のグラフとy軸との交点における接線を求める問題。後半は、一般的な2次関数のグラフとその接線で囲まれる図形の面積や、3次関数のグラフと接線のy座標の差が最大となるxを求める問題であった。基本的な内容が中心であるが、試行調査でも問われたようなグラフの形状を選択する問題も出題された。

第3問「図形と方程式」 (20点・解答数11) 

(1)で、座標平面上の内分点の座標を求め、(2)以降は、軌跡や円と直線の位置関係を考察する問題。(1)の点Pのx座標、y座標がともに分母が文字で表され、戸惑った受験生も多かったであろう。点Pが円C上を動くときや、点Pが直線l上を動くときの点Qの軌跡は、誘導に従って正確に計算する必要がある。

第4問「式と証明・複素数と方程式」 (20点・解答数7) 

実数係数の整式P(x)の因数分解や、方程式P(x)=0の解を考える問題。具体的なkの値の考察から、P(x)が与えられた2次式で割り切れるという予想を証明する。丁寧な誘導があるため、解きやすい問題であった。

過去5年の平均点(大学入試センター公表値)

  • 2020年度 28.38点
  • 2019年度 30.00点
  • 2018年度 25.97点
  • 2017年度 25.11点
  • 2016年度 27.76点

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