勉強法についての悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生が、大学受験突破のためにアドバイス。駿台予備学校の物理科講師の溝口真己先生に物理の記述対策のポイントについて答えてもらった。(構成・安永美穂)
Q.物理の記述対策のポイントは?
A.実際に手を動かして最後まで答案を書き切る練習を重ねよう
分かったつもりで終わらないように注意
記述対策では、実際に手を動かして、最後の結論まで答案を書き切る練習を積み重ねていこう。計算も式を立てて終わりにするのではなく、最後まで解き切ることで、式の変形の意味が理解できるようになる。解法のパターンを覚えて数値を当てはめる作業をするのではなく、自分が立てている式が何を意味しているのかを理解することが重要だ。
「大体こう解けば良いはず」といったイメージだけを思い浮かべてすぐに解答を見たり、解答・解説を読んだりするだけでは、そのときは分かったつもりでも、いざ試験本番で問題を解こうとすると手が止まってしまうことも多い。必ず自分で最後まで答案を書いてみることを習慣にしてほしい。
「この結果から言えること」を考察する習慣を
さらに、問題を解き終えたらそこで終わりにせず、「この結果から何が言えるのか」「発展的にこういうことも導き出せる」といったことまで考えてみると、より学習を深めることができる。
センター試験の過去問を解く場合も、設問にある現象が生じる前段階として「この現象を確かめるにはどのような実験をすれば良いのか」ということや、導き出された解答に関して「この結果から何が言えるのか」「知っている公式や法則とはどのように結びつくのか」といったことまで考えを深めてみると、記述対策にもなるのでお薦めだ。
みぞぐち・まさき
博士(理学)、専門分野は原子核理論。本格的なのに分かりやすい授業に定評があり、教材執筆なども担当。