勉強法についての悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生が、大学受験突破のためにアドバイス。駿台予備学校の現代文科講師の岩科琢也先生に難関私立大学の現代文を解くためのポイントについて答えてもらった。(構成・安永美穂)

Q.難関私立大の現代文対策のポイントは?

A.志望大の傾向に合わせて、さまざまなジャンルの文章を読む訓練を。

 

問題集は8割解けるレベルから

難関私大の現代文は、大学・学部ごとに文章量やジャンル、設問の立て方などが異なるため、問題演習の時点から意識的にさまざまな文章に広く触れるようにすることが重要だ。

問題の難易度も大学・学部により大きく異なる。いきなり自分の実力とはかけ離れたハイレベルの問題から始めてしまうと、なかなか理解できずに時間だけが過ぎてしまいがちなので注意してほしい。

問題演習を始める際は、「8割くらいは解けそうだ」と感じるレベルの問題集から始めるとよいだろう。解けない問題が多い場合は、1ランク易しめの問題集に切り替え、語彙や論の展開が理解できるレベルの問題を解くことで基礎力を固めてから、より難度の高い問題集に挑戦するようにしよう。

辞書代わりにキーワード集を活

語彙を増やすには、キーワード集を辞書代わりに使うとよい。わからない言葉が出てきたとき、キーワード集で調べると意味のほかにも関連語などに関する知識を増やすことができる。また、どの言葉が重要なのかが一目で分かるようになっているので、入試でよく出題される言葉を効率よく覚える上でも役に立つ。

高3夏までに過去問で出題傾向の把握を

大学・学部によっては、文学史が出題されることもあり、その場合は出題傾向に合わせた対策が必要になる。入試直前になって慌てずにすむように、高3の夏休みまでには志望大の過去問をまずは1年分解いてみよう。そして、どのような傾向なのかを把握して秋以降の勉強計画を立てるようにすると、効率的な入試対策ができるはずだ

 

いわしな・たくや 

オーソドックスにして力強く、思考力全開の授業を展開。東京大、一橋大、筑波大、早稲田大などの入試問題の分析や特別授業も担当。