「文章力に自信がない」「どう論じればいいのか分からない」と大学入試の小論文の書き方に苦手意識を持つ高校生は多い。小論文対策に励む際の大事なポイントや上達へのアドバイスを、駿台予備学校で論文科講師を務める松井賢太郎先生に聞いた。(構成・中田宗孝)

Q.要約問題が苦手。どう練習すればよい?

A.課題文の筆者が何を問題にしているのかつかむことから始めよう

 

数年分の過去問を読み込もう

 

「課題文の筆者は何を問題にしているのか」をつかむことが一番大切だ。そのうえで、「文章中にどんなことがどんな順番で書かれているか」を大まかにつかみ、キイフレーズやキイワードをつないでいけば要約することができる。

きちんとまとめられていれば、課題文を読んでいない人でもみなさんの書いた要約文を読むだけで「課題文に何が書いてあるのか」が分かる。課題文を読んでいない人にも伝わるような、わかりやすい要約を心がけよう。

文章は簡潔に区切ろう

小論文の問題で「200字で要約しろ」と出題されたとする。すると、200字をワンセンテンスの一文で要約する受験生がいる。ワンセンテンスが長くなると、文法的な混乱が起きやすく、要旨が読み手に伝わりにくくなる。文章は簡潔に区切った方が良いだろう。

 

まつい・けんたろう

小論文の過去問題を実際に書いてみる実践重視の授業を実施。何度も書きながら自分なりの小論文の書き方を見つけられるよう導く