AO入試や推薦入試で合格する先輩は、どんな準備をしてきたんだろう。AO・推薦入試対策塾は入ったほうがよいのか、面接で嘘をついてもよいのか……。受験を控えた高校生の疑問に、AO入試や推薦入試に合格した大学生が答えた。

Aさん:慶應義塾大学総合政策学部。AO入試で進学。
Bさん:上智大学文学部。公募制推薦入試で進学。

高2まではいろいろな経験をしよう

――AO入試対策の塾のことを先輩から聞いて通いたいけど、お父さんが大反対しています。いつから入りましたか?

B 私は高校2年の3月から。

A 私は高校3年の5月の終わりから。

――塾に入る前は何をしていましたか?

B 私は大学付属校に通っていて高校2年までは受験する気はさらさらなくて。でも、上智大学に入ろうと思って入塾しました。

A 私はもともと一般入試を考えていました。でも、一般入試は一発勝負。先生にAO入試も挑戦したいと相談したけどなかなか首を縦に振ってくれなかったので、塾に入ろうと思いました。

――高校2年生の間にしたほうが良いことはありますか?

B 私が高校2年生のときは、将来学びたいことは具体的に分からなくて、興味のあることは全部やっていました。

A とにかくいろんな経験をすること。

――私のお父さんは、AO入試は意思が大事だから、と言って反対しています。自分でやらないといけないって。

A 大学の先生に納得していただける志望理由書を完成させるには、高校生ひとりの力だけでは、なかなか難しいのではないかと私は思います。でも、お父様がおっしゃっていることも分かるから、難しいね。お父様以外を味方につけて説得してみたらどうかな。 

準備を万全にして入試に臨もう

 

その嘘ばれてます 推薦入試に合格するための嘘は、鋭い大学教授にはばれている

――私は地方国立大学の医学部か歯学部に行きたいです。親が国立じゃないとダメと言うのですが、国立大学は受験のチャンスが1回しか2回しかありません。推薦も狙ってみたらと言われて考えているのですが……。担任の先生には、志望理由書に「その地方でずっと医療に携わりたい」と書いたほうが良いと言われています。でもそれは自分がやりたいことじゃないんです。

A それはどこかでぼろが出てしまうかも。偽って書いてうまくいく人もいるけど、それはもったいないと思います。

B 大学の教授は意外と鋭いです。受験者が飾ったことを言うと見抜いて、本当に自分の意志なのかすごい聞いてきて、どんどん質問されます。

――高校生にアドバイスをお願いします。

A 学校内の活動に取り組んだり、学校外の講演会に参加してみたり、とにかくいろいろ経験してみてほしいです。必ず自分のこやしになると思います。

B AO入試や推薦入試はひとりで頑張らないといけないと思いがちだけど、受験を通してたくさんの人の話を聞くことで、自分自身も変わることができます。自分の興味に直接つながらなくても、まずは人の話を聞いてみてほしいです。