勉強法についての悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生がアドバイス。駿台予備学校の日本史科講師の田部圭史郎先生に答えてもらった。(構成・安永美穂)

Q.数多くの人名や用語を覚えるのがつらいです。覚え方や覚えたことを忘れないようにするコツはありますか?

A.歴史用語の意味を理解し、「読む・書く」を繰り返そう。

人名に関しては、テストで問われる内容とは別に、先生が雑談として取り上げるような面白いエピソードもノートに書き留めておくと、その人物のイメージがつかみやすくなる。近現代の人物なら、教科書や資料集などの写真を見て、視覚的なイメージと合わせて覚えるとよいだろう。

制度や法律などの名称については、言葉だけではなく、その意味も合わせて押さえよう。例えば、「墾田永年私財法」は言葉だけを丸暗記しようとすると覚えにくいかもしれないが、「墾田(自分が開墾した田)」を「永年(これから先ずっと)」にわたって「私財(自分の財産)」にできる法律というように、言葉の意味を押さえていくと覚えやすくなる。

 忘れないようにするためには、何度もくり返し問題演習に取り組むことが重要だ。忘れたら思い出す。「読む・書く」を何度も繰り返して知識を定着させることが何よりも大切だ。

 
田部圭史郎先生(駿台予備学校 日本史科講師)
たなべ・けいしろう 神奈川県出身。専攻は経済思想史。「理解を深める板書」と「記憶に残る話」を心掛け、日々熱い授業を展開中。模試や教材などの作成にも携わっている。趣味はドライブと旅行。